テンセント、英デジタル銀行「Monzo」に出資、株式を取得

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テンセント(騰訊)が、英国のデジタル銀行「Monzo Bank」(以下「Monzo」)の株式の一部を取得したと報じられた。関係者によると、今回のMonzoの資金調達はアラブ首長国連邦の「Abu Dhabi Growth Fund(ADG)」が主導したもので、調達額は総額6億ドル(約696億円)に達したという。テンセントはそのうち約1億ドル(約116億円)を出資したとのこと。

ロンドンに拠点を置くMonzoは、2015年に設立された。一般的な銀行業務に加え、外国為替、資産管理、暗号資産(仮想通貨)などのサービスも提供している。同行の評価額は、数週間前に45億ドル(約5224億円)以上をつけられていた。

英国のリテールバンキング(個人・中小企業向け銀行サービス)市場は、大手銀行が独占している状況にあるが、その中でMonzoは急成長を続けている。現在では500万人以上の顧客を持ち、21年には売上高を倍増させたものの、まだ黒字には至っていない。

21年、テンセントは多数の海外投資を行った。英国の経済紙『フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)』によると、上半期だけで36件の海外投資を行っており、20年同期の4件、19年同期の3件と比べ急増している。また投資対象も、欧米や東南アジアなど複数の地域に及び、業種もゲーム、金融、ヘルスケアなど多岐にわたる。

テンセントが21年に出資したフィンテック企業で公表されているところでは、ドイツのデジタル銀行「N26」、シンガポールのデジタル銀行「Tyme」、ドイツの投資プラットフォーム「Scalable Capital」、オランダのフィンテック企業「BUX」、アルゼンチンの金融サービス企業「ウアラ(Ualá)」などがある。

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