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1月10日、新興EVメーカー「蔚来汽車(NIO)」の2018年自動車販売データが発表された。12月の販売台数は3318台、年間販売台数は1万1348台だった。
同社CEOの李斌氏は、ライバル企業「小鵬汽車(Xpeng Motors)」董事長の何小鵬氏と、年間1万台を達成できるかという賭けをしていたが、目標を1千台以上超過して勝ちをつかんだ。今回の経緯は以下のとおり。
第1ラウンド
2018年7月、何小鵬氏がWeChat(微信)のモーメンツに「今年中に1万台のEVを販売できる新興メーカーはない」と投稿したことが事の発端だ。
8月5日、蔚来が深圳に「NIO House(蔚来中心)」をオープンした際、メディアが何小鵬氏の発言を取り上げて李斌氏に質問をした。同氏がEV「ES8」を年末までに1万台販売すると幾度も公言していたからだ。
李斌氏と社長の秦力洪氏がその場で、何氏がここにいたら1万台を達成できるか賭けるのだが、と盛り上がった。敗者が自社の車を1台、勝者に贈るというのだ。この発言は多くのメディアの見出しに使われた。
そして、何氏が「勝つのは私だ」と、この賭けを受けることを表明したのだ。
第2ラウンド
蔚来がNY証券取引所に提出した販売データによると、9月までの累計販売台数は3368台、9月単月では1766台だった。10月に行われたメディア向け工場内覧会でも、賭けに関して勝算はあるかとの質問に、李斌氏は自信たっぷりに返答。賞品を当初と逆にして、敗者が勝者メーカーの車1台を購入して相手に贈ることを提案した。
同月の蔚来の販売台数は1573台で、累計4941台になった。工場の生産能力は月2000~3000台にまで増加したものの、一部の生産ラインを「ES6」用に充てたため、生産台数が伸びなかったという。
そして11月には月産3000台以上を達成。販売台数は累計8030台となり、さらに納車待ちの完成車もあった。
11月27日、ついに1万台目の車両がラインオフした。工場ではセレモニーが行われ、従業員が笑顔で記念すべき1台を囲んだ。
12月には、エンジェル投資家の雷軍氏に9727台目のES8を納車するパフォーマンスを行い、目標達成まであと一歩に迫った。
第3ラウンド
最終的に蔚来は12月に3318台を販売し、年間販売台数が1万1348台に達した。李斌氏は、目標を1千台以上も超過して賭けに勝った。
何氏は1月10日の夜、2018年中に1万台を達成したことで蔚来と李斌氏を讃え、約束通りフル装備のES8を購入すると明らかにした。何氏は「賭けには負けたがとてもうれしい。新興EVメーカーの生産力と販売力が証明されたからだ。小鵬も早く1万台を達成したい」と述べた。
(翻訳・畠中裕子)
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