軽量ロボのROKAE、70億円超調達 商業サービス参入に意欲

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

軽量ロボのROKAE、70億円超調達 商業サービス参入に意欲

36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

軽量ロボット開発スタートアップの「珞石機器人(ROKAE)」がこのほど、4億元(約73億円)の戦略的資金調達を完了させたことが分かった。出資者は畜産事業を中核とする複合企業「新希望集団(New Hope Group)」。調達した資金は、中核部品などの研究開発力向上や研究員拡充、海外販売強化などに充てる。研究開発を進め、自社標準ロボットの適用分野拡大を図りつつ、グローバル展開を加速させたい考え。

ROKAEは2015年に設立。産業用ロボットのうち、6軸垂直多関節ロボットと協働ロボットが主力製品だ。同社によると、21年は従前から産業用ロボットの活用に積極的だった自動車や自動車部品、3C製品(コンピューター、通信機器、家電)などに加え、刃物研磨や縫製といった業界まで需要の裾野が広がった。

今後は、無人コーヒー販売や「ニューリテール(新しい小売り)」など商業サービス分野への本格参入を視野に入れる。既に一部飲食店と受注契約を結び、製品の試用が始まっているという。

同社の庹華・最高経営責任者(CEO)は36Krに対し、自社の優位性について「商業サービス分野は工業分野と比べて、製品の速度や精度に対する顧客からの要求が低い」と前置きした上で、「(当社の製品には)ネットワーク機器障害時に対応できる耐障害性や実用化に向けた技術的な基礎がある」と強調。自社開発した協働ロボットを例に挙げ、▽制御盤の箱がなく軽量▽衝突検知など安全機能を搭載▽店内利用を想定した自律走行が可能だなどと説明、ロボット使用のハードルは大幅に下がっていると自信を示した。

ROKAEは北京市に本社を置く。山東省に年産能力5万台超の自社工業団地を持つほか、北京、山東、湖北省武漢市、東京に研究開発拠点を構える。唐聖添・最高財務責任者(CFO)は「21年の当社のロボット出荷台数は前年から3倍近く増えた」と明らかにした。

同社に今回出資した新希望は、飼料生産や養豚、養鶏、食肉加工などを手掛ける国内大手。19年から自動化・ロボット分野への参入を模索し、20年には人工知能(AI)搭載ロボット開発スタートアップの「思霊機器人(AGILE ROBOTS)」と同業の「非夕科技(FLEXIV)」に出資した。

中国の産業用ロボット市場は拡大基調が続いている。産業コンサルティング会社、中商産業研究院によると、21年通年の同国産業用ロボット生産台数は36万6044台で、前年に比べ44.9%増えた。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録