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米モバイルアプリ調査会社のSensor Towerによると、日本市場の昨年のモバイルゲーム売上高は前年比6.5%増の184億5000万ドル(約2兆2900億円)で、過去最高を再び更新した。育成シミュレーション「ウマ娘 プリティーダービー」のヒットにより、シミュレーションゲームの売上高は増加率がApp StoreとGoogle Playでいずれも50%を超え、最も成長したカテゴリーとなった。日本市場では依然として国内企業がシェアを握っているが、miHoYo(米哈游)や37GAMES(三七互娯)などの中国企業も追い上げている。
日本のモバイルゲーム市場規模
日本市場のモバイルゲーム売上高は米国に次ぐ世界で2番目の水準だった。売上高のうちApp Storeが57.9%、Google Playが42.1%を占める。
昨年のモバイルゲームダウンロード数は前年比7.1%減の7億3000万回、うちApple端末の割合は59.2%、Android端末は40.8%だった。
日本市場の人気モバイルゲーム
Cygamesが昨年初めにリリースした「ウマ娘」は1年足らずでダウンロード数と売上高のランキングでトップとなった。躍進の要因は日本に根付く競馬文化とゲーム自体の優れた育成スタイルだろう。ガンホーの10周年を迎えたパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」はコンテンツや課金方法を拡充し、売上高ランキングを5位から2位へと上げた。
売上高ランキング上位10本のうち半数以上は運営を4年以上続けており、日本のプレーヤーは他国に比べ特定のゲームに対するロイヤルティの高いことが分かる。一方、ダウンロード数ランキング上位10本では「ウマ娘」とスクウェア・エニックスのRPG「NieR Re[in]carnation(ニーア リィンカーネーション)」の新作2本を除き、いずれも初登場だったことが市場競争の激しさを示している。
昨年は計6本のモバイルゲームが売上高を1億ドル(約120億円)以上増やした。増収率1位は「ウマ娘」、2位はmiHoYoの「原神(Genshin)」、3位は「パズル&ドラゴンズ」だった。注目点は増収率の上位10本に「三国志」シリーズと音楽ゲームがそれぞれ2本ずつランクインしたことで、こうしたジャンルに対する日本のプレーヤーの受容性と課金意欲の高さが分かる。
ダウンロード数伸び率の上位10本にはRPG、ストラテジー、パズルといったジャンルのゲームがランクインし、日本のプレーヤーの多様性を反映した。ランキングの上位2本は日本企業の「ウマ娘」と「NieR Re[in]carnation」だった。
日本市場の中国発モバイルゲーム
昨年の売上高ランキング上位100本に計30本の中国発モバイルゲームが入り、その売上高は合わせて約34億6000万ドル(約4200億円)と、全体の25.9%を占めた。
日本で人気の「原神」はリリースから2年足らずで、中国発モバイルゲームの売上高ランキングトップに立った。2位はNetEase Games(網易游戯)の「荒野行動」、C4 Connectの「放置少女」がそれに続いた。また、韓国などで人気を博した霊犀互娯(Lingxi Games)の「三國志 真戦(三国志・戦略版)」は昨年3月に日本で発売され、同ランキングの12位となった。ネクソンが販売、YOSTARが運営するRPG「ブルーアーカイブ」は19位にランクインした。
昨年のダウンロード数ランキング上位100本に入った中国発モバイルゲームは計25本で、うち19本のダウンロード数が100万回を超えた。
Magic Tavern(麦吉太文)のファッションをテーマにしたマッチ3パズルゲーム「Project Makeover」は女性プレーヤーに好評で、ダウンロード数は年間400万回を超え、中国発モバイルゲームのダウンロード数ランキングで初めて1位を獲得。また、37Gamesのパズル系シミュレーション「Puzzles & Survival(パズル&サバイバル)」はダウンロード数が約300万回の2位にランクインした。
NetEase Gamesは日本で最も成功している中国ゲーム企業の1社だ。バトルロイヤルゲームで引き続きトップの「荒野行動」や、「トムとジェリー:チェイスチェイス」「Identity V 第五人格」が中国発モバイルゲームのダウンロード数ランキング上位20本に入った。また、テンセントゲームズのRPG「白夜極光」はリリース半年で18位となっている。
画像提供:Sensor Tower
作者:手游那点事(WeChat ID:sykong_com)、Ting Qian
(翻訳・大谷晶洋)
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