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中国のカーシェアリングサービス「START」は、サービスの名称を「瓜子租車(Guazi Zuche)」に変更し、それに伴い「ユーザー利用規約」及び「プラットフォームサービス規則」を改定したと発表した。公告の中で、「瓜子租車」は親会社の「車好多集団(Chehaoduo Group)」の技術力やリソースを活かし、より高品質で多様なサービスをユーザーに提供するという方針を明らかにした。
「START」の前身は「レンタカー業界のAirbnb」と呼ばれたシンガポール発のP2P(クライアント端末同士が繋がるネットワーク)カーシェアリングプラットフォーム「PP租車」だ。中国では2013年10月にサービスを開始し、2014年にはシリーズAで「紅杉資本(Sequoia Capital China)」と「清流資本(Crystal Stream)」から1000万ドル(約11億2000万円)を調達している。
しかし、「PP租車」の運営はそれほど長く続かなかった。2017年3月、張丙軍CEOは、レンタカー型カーシェアリングから体験型カーシェアリングプラットフォームへの転換として、「PP租車」を「START 共享有車生活平台」に名称変更すると発表した。当時、「PP租車」は中国全土29都市に60万台超の契約車と数百万人のユーザーを有していた。
今年3月に新たな展開が確認された。中古車取引サイト「瓜子二手車(Guazi)」の親会社である車好多集団が、ソフトバンクグループ等から15億ドル(約1680億円)を調達した際、「START」の全面買収と資産引渡しの完了を発表したのである。
現在、車好多集団傘下の中古車販売、新車販売、メンテナンス等のオフライン店舗は600店以上にのぼる。中古車取引サイト「瓜子二手車」と新車販売サイト「毛豆新車(Maodou)」という2大ブランドに加え、今回の「START」買収によって、車主端末同士がつながるオンラインサービスがさらに充実する。車好多集団は自動車製品の全ライフサイクルを網羅できるようになり、エコシステムが強化され、グループ全体の利益創出力の向上にもつながるだろう。
一方、登録ドライバー数3000万人を誇るライドシェア大手「滴滴出行(Didi Chuxing)」では、ドライバー向けのワンストップサービスが確立しつつある。充電サービス、車両の保守管理、金融サービス、レンタルサービスのほか、中古車販売の「人人車(RenRenChe)」等と提携し、中古車取引・メンテナンス分野にも進出している。アナリストによれば、自動車に関するあらゆるサービスを提供し、シナジー効果を発揮できるプラットフォームビジネスが今後のトレンドになるという。この分野における「滴滴」と「車好多」の競争は不可避ということだ。
(翻訳・桃紅柳緑)
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