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配車サービス最大手「滴滴出行(Didi Chuxing)」は、「2019年世界AI商品応用博覧会(GLOBAL AI PRODUCT APPLICATION EXPO)」で、スマートモビリティオープンプラットフォーム「群雁(Qunyan)」を発表し、同社がこれまでに蓄積してきたAI技術、サービスおよび多様なソリューションなどを全面的に公開すると表明した。
同社の張博CTOによると、群雁には、同社のAI基幹プラットフォーム、AIサービス機能、同社がモビリティ分野で蓄積したソリューションが含まれるという。同プラットフォームの主な目的は、都市交通管理機関、スマートモビリティに携わる企業、自動車産業チェーンの各パートナー、大学、研究機関、公益組織などにカスタマイズ可能なオープンサービスを提供することだ。
AI基幹プラットフォームでは、自社の機械学習プラットフォームなどを公開し、ソフトウェアのオープンソース化を積極的に行い、学術界に匿名化データを提供する「GAIAオープンデータテスト」を加速することなどに取り組んでいる。同社のデータによると、同プラットフォームサービスの法人ユーザー数は150社を超えている。また、各国660以上の教育機関や研究機関がGAIAプロジェクトの協力パートナーとなっている。
AIサービスと機能の公開においては、同社の音声、画像、自然言語処理、状況把握、地図、モビリティの安全といった分野の技術やサービス機能の公開に取り組んでいる。同サービスはすでに自動車や都市交通、物流、金融、IoTなどの分野で活用されているものだ。
ソリューションでは、ライドシェア、モビリティツール、スマートモビリティの三分野のソリューションを公開している。同社によると、同社のライドシェアモビリティネットワークは世界5カ国1000都市以上を網羅している。スマートモビリティでは、国内20都市以上と協力し、都市交通管理の最適化や道路渋滞の解消をサポートしている。また、国内事業で蓄積した経験と技術をブラジルやメキシコといった多くの市場で普及させることにより、現地のスマート都市の発展を助け、広範なコミュニティに恩恵をもたらすことに力を注いでいる。
張氏によると、滴滴出行の科学技術戦略は「AI for Transportation(交通のAI化)」であり、今後同社はAI技術をスマートモビリティにさらに多方面で応用することやイノベーションの最適化を推進することにより、ユーザーのモビリティ体験を向上させ、技術やソリューションの公開によりスマートモビリティ全体のさらなる発展を目指すという。
この他に、滴滴出行は世界AI商品応用博覧会で、同社の「スマート車載システム」や「安全緊急指揮システム」、「需給予測」、「都市交通管理システム」などのAI製品のラインナップや応用の成果を披露した。
例を挙げると、音声認識技術や画像技術を搭載した車載システムによって、「人車一体」による認証および自動車走行の安全監視などが実現できる。また、音声入力により、車内エンターテイメント、情報検索、車内温度調整、メンテナンスなどのサービスを利用することができる。
安全緊急指揮システムに関しては、警備会社とのデータ共有やドライブレコーディングなどを総合的に活用した独自システムによって安全なドライブを支援していく。
(翻訳・虎野)
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