中国で酸素発生機の需要急増、大手企業が生産急ぐ

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【新華社北京1月22日】中国ではこのところ、酸素発生機などの医療機器に対する需要が大幅に増え、供給が追いつかない状況となっている。これを受け、医療機器製造を手がける上場企業は積極的に対策を講じ、供給確保に力を入れている。

江蘇魚躍医療設備(魚躍医療)は今月2日、同社の生産・経営は安定しており、受注状況や新型コロナウイルス対策の段階に応じて生産能力を適切に配分し、生産計画を立て、関連資源の調達と迅速な需要への対応に尽力することで、医療機関や家庭での利用を製品面で支えると説明した。

康泰医学系統(秦皇島)は今月3日、受注量がこのところ急増しており、生産能力の拡充を続け、注文への対応に全力を尽くしていると明かした。

四川千里倍益康医療科技は先ごろ発表した機関投資家向け説明会の資料の中で、同社のヘルスケア用酸素発生機の生産量は1日当たり100台を超えるが、需要が供給を上回る状況になっているとし、生産量は原材料不足の影響による制約を受け、しばらくは需要に対応できないと説明した。また、酸素発生機用吸着剤は価格が高く、かつ供給がひっ迫しているとし、これらの中核部品の供給状況が生産能力の拡充を制限していると訴えた。

ここ数年、中国の酸素発生機産業と市場は拡大を続けている。21年は世界中で新型コロナの流行が深刻化する中、中国のメーカー各社が海外進出を加速させた。これにより、中国の酸素発生機の生産量は416万台、輸出量は141万4100台、輸出額は6億8356万6800ドル(1ドル=約130円)に上った。

高齢化の進行に新型コロナの影響が重なり、酸素発生機の需要が増加している。これを背景として、中国の酸素発生機産業も急速に拡大した。経済情報サービスを手がける華経産業研究院のデータによると、21年の中国の酸素発生機需要は前年比40.4%増の275万2千台だった。調査会社QYリサーチは世界の酸素発生機市場規模について、19年の24億2700万ドルから26年には33億4800万ドルに拡大し、年平均伸び率は4.7%になると予測し、同市場の先行きは明るいとの見方を示している。

中国の酸素発生機市場では、魚躍医療が比較的大きな市場シェアを占めている。同社は低価格戦略を武器に迅速に市場を開拓、06年から常に国内シェアトップをキープしている。16年にはシェアが60%に上り、業界の主導的地位を占めた。それ以外の安徽氧精霊健康科技や上海海爾医療科技、瀋陽新松医療科技などの企業は市場シェアが低くなっている。また、日本のオムロンやオランダのロイヤルフィリップスをはじめとする外資系ブランドの市場シェアは低いものの、すでに国内市場で一定の影響力を確立している。全体的に見て、国産ブランドは基本的に国内のミドルレンジとローエンド市場を占有している。

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