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2022年9月に香港上場を果たした中国の新興電気自動車(EV)メーカー「零跑汽車(Leap Motor)」が、新車販売台数を不正に操作した疑いが強まっている。きっかけは、あるディーラーの店長が公開した告発動画だった。
告発動画によると、零跑汽車はディーラーに対し、新エネルギー車に対する補助金政策が終了する22年12月末までに新車のナンバープレートを取得するよう圧力をかけ、国からの補助金を不正に受け取っていた疑いがあるという。告発動画を出した店長は、零跑が要求する販売目標を達成するため、親戚や友人の名義でナンバープレートを取得し、その車を中古車並みの価格で販売する必要に迫られた。この店長は、同社が報告していた22年12月の新車販売台数8493台のうち、4916台はこの不正操作で水増しされたものだと主張している。
零跑汽車は、この告発動画の内容を「事実無根だ」とし、相応の法的措置をとるとしている。しかし、某メディアの記者が実際に各地のディーラーを回り、ナンバープレートを取り付けた登録済み未使用車を、新車よりも数万元(数十万円~百数十万円)安い価格で販売している店舗が複数あることを確認している。
零跑汽車は低価格モデルで販売実績を伸ばしてきた。これが一因となり、同社は19年に約9億100万元(約180億円)、20年に約11億元(約210億円)、21年に約28億4600万元(約560億円)、22年に約51億900万元(約1000億円)の赤字を計上。4年間の合計損失額は約99億5600万元(約1940億円)と、100億元(約1950億円)に迫る勢いだ。
公開されているデータによると、同社の22年の新車販売台数は前年比154%増の11万1200台。中国の新興EVメーカーの中では、哪吒汽車(Neta)、理想汽車(Li Auto)、蔚来汽車(NIO)、小鵬汽車(Xpeng Motors)に次いで5位に入った。23年1〜3月の販売台数は1万509台にとどまっている。理想は5万2584台、NIOは3万1041台、小鵬は1万8230台だった。
*2023年4月21日のレート(1元=約19.5円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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