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英国会計事務所大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)はこのほど発表した「グローバルエンターテインメント&メディアアウトルック2023~27」の中国版で、中国の娯楽・メディア業界の27年の収益は約4799億ドル(1ドル=約142円)に達し、今後5年間の年平均成長率は6.1%で世界の平均(約3.5%)を上回ると予測した。
リポートによると、中国市場では今年、政策にけん引され、仮想現実(VR)・メタバース産業が成長の主力になっている。VRデバイスは次世代家電製品として大規模な商業化に近づいており、新たなハイテク製品ブームを巻き起こす見通し。AI生成コンテンツ(AIGC)や裸眼3Dなどの技術はVRやメタバースのコンテンツ生産をさらに豊富にし、業界の生産効率を高めるとともに、より多くのイノベーションや発展のチャンスをもたらし、より多くのユーザーを引き付け体験に参加させ、産業発展の良性な循環を形成している。
PwC中国本土・香港メディア部門担当パートナーの邱麗婷氏は、中国の娯楽・メディア業界は今年、すでに回復を実現したと指摘。「VRとメタバースは地方による産業・経済への布石の焦点になっており、政策に促され、革新的な科学技術の応用とさらなる発展を今後もけん引する見通しだ。AIGCや裸眼3Dなどの技術はさらに豊富なコンテンツの生産を促し、AI技術は各分野で幅広く応用されるようになるだろう」と述べた。
PwCの中国本土娯楽・メディア業界パートナーの林暁帆氏は「デジタル化は社会発展のトレンドになっており、インターネット広告のさらなる発展にチャンスを提供するだろう。監督・管理政策のさらなる改善もテクノロジー大手の経営の不確実性を和らげる見通しだ。AI技術は広く応用されており、テクノロジー企業は相次いで対話型AI『ChatGPT』やAIGCのようなツールの投資と開発を展開している。ユーザー体験と広告効果はさらに改善・向上するだろう」と語った。
PwCはリポートで、27年までに中国のネット広告の市場規模は約1464億ドル、年平均成長率は9.0%に達する見通しで、市場規模は大きいと指摘。うちモバイル広告支出は中国のネット広告の成長をリードし、中国のネット広告総収入に占める割合は27年までに84.0%に拡大するとした。さらに成長が最も速い分野は動画広告で、モバイル動画広告の年平均成長率は13.7%に達すると予想した。(新華社北京)
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