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中国発の革新的な電動工具ブランド「Litheli(ライテリ)」が8月22日、都内で製品体験会を開催した。すでに日本でも製品を販売しているが、2024年1〜3月期にも日本市場に本格参入する計画だという。
Litheliは2017年に設立された。浙江省寧波市に本社を置き、中国のほかドイツ、米国、そして日本に拠点を構え、欧州、北米およびアジア太平洋地域で事業を展開している。
主な製品は、園芸用機械(芝刈り機、除雪機、ヘッジトリマーなど)、電動工具(ドライバー、グルーガン、ノコギリなど)、小型家電(ヘアードライヤーや掃除機など)、ポータブル電源など。いずれも洗練されたデザインと使い勝手の良さが評判を呼び、世界中で多くのファンを獲得した。
同社は技術革新に力を入れており、1000件以上の特許を取得。現在は、中国国内にある敷地面積11万平方メートルの広大な自社工場に100以上の生産ラインを設け、独自開発したバッテリーやモーター、各種電化製品を製造している。
Litheliは、欧米と日本とでは需要が異なることに着目し、それぞれの市場に特化した製品を打ち出す。欧米市場では高出力の家庭用園芸機械をを重点的に展開する一方、日本市場では低出力の電動工具や家庭用掃除機に加え、アウトドア用のポータブル電源や電化製品に焦点を当てる。
日本の消費者は防災やアウトドアに高い関心を持っているため、同社のポータブル電源が競争力を発揮する可能性が高い。また、日本ではモノづくりやDIYの文化が根付いており、室内だけでなく屋外でも使用できる電動工具に大きな需要が見込まれる。これが日本市場への本格参入の決め手となったという。
Litheliの最大の強みは、独自開発した革新的なパワーシェアシステム「Infinity Power Share(IPS)」で、モジュール化されたバッテリーと標準化されたツールプラットフォームを通じ、バッテリーの使用範囲と頻度の大幅な向上を実現する。交換式のバッテリーは各種電化製品に対応するだけでなく、モバイルバッテリーとして単体で利用することもでき、ユーザーに利便性をもたらすと同時に、エネルギーの効率的な利用が可能になる。
今回は日本市場向けに、IPS対応の主力製品である電動キャリーワゴン「W1 Pro」とポータブル電源「Eclair 1000」を打ち出し、9月19日からクラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で先行発売する予定となっている。
W1 Proは、世界初となるバッテリー交換可能な折り畳み式電動キャリーワゴンで、60キログラムの荷重に耐えられる。完全に電力で駆動させるため、大量の荷物でも軽々と運べる。しかも、スポーツ用多目的車(SUV)やオフロード車に用いられるオールテレーンタイヤを採用しているため、砂利道や芝生、ぬかるんだ場所でもスムーズに移動できる。
Eclair 1000は、急速充電技術を採用しており、0%まで使い切っても59分間でフル充電することが可能となっている。いずれの製品もIPSに対応しており、Eclair 1000に搭載されたバッテリーパックはW1 Proでも使用可能な上、取り外せばモバイルバッテリーとしてスマホやパソコンなどの充電にも利用できる。
Litheliはすでにアマゾンや楽天を通じて日本でのオンライン販売を始めているが、日本の消費者がオフライン体験を重視していることに注目している。現在は実店舗の展開に向け、複数のパートナー企業と協議を進めている段階だという。
(記者:WANG、編集:田村広子)
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