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中国家電大手のTCL科技集団がこのほど発表した2023年6月中間決算は、売上高が前年同期比0.7%増の851億5千万元(1元=約20円)、営業利益が24.1%増の23億9千万元、親会社株主に帰属する純利益が48.7%減の3億4千万元だった。営業活動によるキャッシュフローは104億2千万元の黒字で15.5%増えた。第2四半期(4~6月)は利益が大幅に改善し、純利益は8億9千万元の黒字で、前年同期の7億9千万元の赤字、前期の5億5千万元の赤字からの黒字転換を実現した。
供給側の好転による半導体ディスプレー業界の需給関係改善や、産業チェーンの在庫水準の健全性維持、主要製品価格の着実な上昇により、同社の半導体ディスプレー事業の売上高と利益は顕著に改善した。
1~6月の世界のディスプレー需要は依然として低迷したが、四半期ごとでは改善が見られる。大画面化の傾向は面積ベースの需要の着実な増加をけん引した。供給側では、大型パネル業界の集中度が大幅に高まり、産業競争は投資のけん引で規模と市場シェアが急速に高まった。大型パネルの価格は今年3月以降上昇し続け、中・小型パネルの価格は低水準で安定に向かっている。同社の半導体ディスプレー事業の売上高は前年同期比4.7%減の355億3千万元。うち第2四半期は前年同期比18.5%増、前期比34.9%増の204億1千万元で、純損失は前期より21億5千万元減った。
同社の大型パネル事業はスケールメリットがさらに際立ち、販売量と価格の上昇で下半期(7~12月)の業績は大幅に改善する見通し。車載やITなどに向けた中小型パネル事業の突破や製品の競争力の持続的向上は、同社の業績の堅調な成長の原動力となっている。
新エネルギー太陽光発電・半導体材料事業は製品と技術面の優位を固め、産業チェーンでの能力を高めることで、売上高と利益の急成長を実現した。
1~6月、太陽光発電の川上原材料の値下がりと産業チェーンの各部門の生産能力拡大に伴い、製品価格は下がったが、太陽光発電の経済性向上で最終設備需要が着実に拡大した。同社の傘下でシリコン太陽光パネルなどの開発・製造を手掛けるTCL中環新能源科技は市場需要拡大のチャンスをつかみ、先進的な生産能力やフレキシブル製造の優位性を発揮、生産・販売規模の急速な拡大を実現した。1~6月の売上高は10.1%増の349億元、純利益は50.0%増の48億4千万元だった。(新華社北京)
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