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中国人工知能(AI)大手の商湯集団(センスタイム)が、スマートカー事業を分社化し、単独での資金調達を実施する可能性が出てきた。経済メディア「財経十一人」が関係者への取材で明らかにした。
センスタイムは2014年に設立され、21年12月に香港証券取引所に上場した。現在の時価総額は約500億香港ドル(約9500億円)となっている。
関係者によると、センスタイムはAI事業の売上高が予想に届かなかったため、比較的好調なスマートカー事業を分社化することとしたのだという。現在のところ、センスタイムはこの件についてコメントしていない。
センスタイムは、AIによる画像認識技術に早い段階から取り組み、自動運転技術の開発を支えてきた。17年には、ホンダの研究開発子会社である本⽥技術研究所と提携し、レベル4の自動運転技術の共同開発を開始した。
19年に開かれた世界人工知能大会(WAIC)では、先進運転支援システム(ADAS)やスマートコックピットの量産ソリューションに加え、レベル4の自動運転技術の開発に向けたソリューションを発表。20年6月には、上海市が指定した公道で自動運転車の試験走行を実施する許可を得た。
センスタイムは22年1~3月期中にスマートカー事業部門を設立し、同事業の発展に注力する方針を明らかにした。しかし、スマートカー事業の売上高が全体に占める割合は低いままとなっている。23年1~6月の決算報告書によると、同社の売上高は前年同期比1.3%増14億3300万元(約290億円)だった。一方、スマートカー事業の売上高は30.5%減の8400万元(約17億円)で、全体に占める割合は5.9%にとどまっている。
*2023年9月14日のレート(1香港ドル=約19円、1元=20円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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