TikTokを追う快手(Kwai)、米国でのIPO検討との報道

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9月12日、中国最大級ショート動画アプリの「快手(Kwai)」を運営する「北京快手科技(Beijing Kwai Technology)」は、米国での新規株式公開(IPO)を検討していると、ブルームバーグによって報じられた。またIPO前に評価額250億ドル(約2兆7000億円)で資金調達しているという。36Krの記者は快手関係者に記事の内容について確認したが、まだ回答はない。

快手が資金調達を行うという情報は、これまでもあった。去年の年末時、動画アプリ快手の運営会社が約1100億円を調達へ、評価額は約2.8兆円との報道をしている。関係者から得た情報では、今回の調達は創業者兼CEOの宿華氏の意向ではなく、「上場前に再度調達を」という、株主らの要求で決まったものだという。中国企業データバンクの「天眼查」によると、テンセント、セコイア・キャピタル(紅杉資本)、バイドゥ、チャイナ・メディア・キャピタル(CMC、華人文化産業投資基金)、DCMベンチャーズ、晨興資本(Morningside Venture Capital)など数社が快手の既存株主となっている。

快手は2018年以来、ライブ配信、ゲーム、ショートビデオといった垂直分野において、総合情報ショート動画アプリ「宇宙視頻」、学習用ショート動画アプリ「Uget」、ゲームプラットフォーム「快手電丸」、美顔カメラアプリ「一甜相機」など、次々と新製品をリリースした。一方、海外市場では、昨年の組織再編を経て、グローバル採用を再開する予定だとしている。9月12日の海外メディアの報道によると、海外版の「Kwai」はブラジルでDAUが300万を超えたという。

ショート動画のユーザー数は6億人を突破したが、成長はすでに鈍化しており、ユーザーの獲得を巡ってトップ企業が熾烈な争奪戦を繰り広げている。TikTokを制するために、快手も迅速な行動を取らなければならない。 快手は、年末までにDAU(Daily Active User)を3億にするという目標を掲げた。また7月には、2019年の収益目標を150億元(約2300億円)とした。これは年初に設定した100億(約1500億円)を50%も上回る。

快手と「TikTok」を所有するバイトダンス(ByteDance、字節跳動)がIPOを行うという報道は、ほぼ毎月のように出ている。今年の4月、バイトダンスがオプション・スワップ取引を開始すると36Krが報道した。これはバイトダンスが上場前の準備をしていると思われる。2018年年末には、バイトダンスはPre-IPOの資金調達を完了し、評価額は750億ドル(約8兆1100億円)となっている。(翻訳:Ai)

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