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微信(WeChat)の公式アカウント向けライブ配信ツール「騰訊直播」が、Wechatコンテンツエコシステムに浸透しつつある。
36Krが入手した情報によると、Wechatミニプログラムに騰訊直播のHTML5ページを嵌め込むことが可能となる。これにより、商品販売者がミニプログラムでライブ配信ができるようになり、ライブ配信からその販売者が運営するミニプログラムにジャンプすることも可能となり、商品購入の際の利便性が増す。
騰訊直播は今年3月から内部テストが始まり、8月にリリースされた。これはコンテンツ制作者向けのライブ配信ツールで、ミニプログラムをもとに開発され、アプリとミニプログラムの2つの部分から構成されている。これまでも、ミニプログラムにライブ配信機能が設定されていたが、開発者自らツールを開発することが必要だった。
ミニプログラムが付帯するライブ機能と騰訊直播のライブ機能には、根本的な違いはないが、騰訊直播は即時使用可能という点で、コンテンツ制作側にとって使いやすくなっている。
具体的な利用のプロセスは以下の通りだ。
販売者はミニプログラムにライブ配信の入口を設定し、閲覧者がそれをクリックすれば、HTML5のライブ配信ページが開き、ライブ配信が見られる。ライブ配信ページのショッピングボタンをタップすると、商品リストが提示され、リストもしくは商品をタップすれば、購入ページにジャンプできる。購入完了後は再びライブ配信ページに戻り、視聴することが可能だ。
このようなHMTL5のライブ配信ソリューションは、最終的にはより多くのミニプログラムの運営者に利用され、商品へのアクセス回数と受注率の向上に繋がることが見込まれる。
騰訊直播は今年7月にEC向けライブ配信機能の内部テストも実施し、8月に同機能を実装した。EC向けライブ配信機能は騰訊直播の重要な機能となる。この機能により、公式アカウントとミニプログラムの運営者側はライブ配信による売り上げの向上が実現でき、騰訊直播は広告を掲載する公式アカウントとミニプログラムから広告収入を取得できる。
アリババのECサイトのタオバオ(淘宝)と異なり、騰訊直播の場合は商品がサードパーティーにより提供されている。また、騰訊直播はWechat上の広告の一種となり、Wechatのモーメンツ、公式アカウントの記事およびミニプログラムの広告掲載場所に嵌め込まれ、ユーザーが当該掲載場所をタップすると、ミニプログラムのライブ配信ページにジャンプできる。
Wechatのミニプログラムに騰訊直播を嵌め込めば、ミニプログラムによるECのライブ配信を爆発的に増加させられる可能性がある。分析報告によると、今年7月時点で、WechatミニプログラムのTOP100は15の業種のものからなり、トップ3はネット通販、ゲームとライフサービスだった。
騰訊直播はEC向け販促プログラムとしての特徴が強く、今後より多くのショップがこのプログラムを利用することになるだろう。そうなれば、同じライブ配信プログラムのアリババ系の「タオバオライブ(taobao live)」や、「快手(Kwai)」、「抖音(TikTok)」との競争も激しくなると思われる。
(翻訳:小六)
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