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ショート動画とライブコマースの分野で、AIGC(AI生成コンテンツ)をめぐる競争が繰り広げられている。TikTok中国版「抖音(Douyin)」は今年、23日間におよぶダブルイレブン(独身の日)ショッピングセールを実施し、商品価格を15%以上値引きしたほか、巨額を投じて大量のクーポンも用意した。すでに大規模言語モデル「雲雀」をリリースしている抖音は、AIGCでも大胆な戦略に打って出た。
ダブルイレブンの戦いが本格化する前の10月24日、抖音はAIを活用したコンテンツ制作・管理プラットフォーム「即創」のテストを実施した。AIを使った動画制作、テキストや画像作成、ライブ配信制作の三大機能を備えており、抖音で商品を販売する事業者はデジタルヒューマンの映像、テキストや画像、ショート動画やライブ配信の台本、ライブ配信の背景などAIが生成する素材を無料で使用できる。例えば、スマート動画生成機能ではユーザーが十数人のデジタルヒューマンの中から選んだキャラクターを使ってビデオを生成でき、撮影や編集が不要になる。
ショート動画アプリを運営する「快手(Kuaishou)」も負けていない。抖音が即創をリリースした直後の10月26日、快手は自社開発の大規模言語モデル「快意(KwaiYii)」をベースに開発したサービス「AI小快」をテストした。ユーザーはAI小快を使ってコメント欄で質問などの自然なやり取りのほか、文案の修正、画像の生成、効率的な検索ができる。
これに先立つ9月15日にも、快手はショート動画のコメント欄で文字を入力するとAIが画像を生成する機能「快手AI玩評」をテストした。6月下旬には、ビデオ編集アプリ「快影」にAIを使ったアニメやスケッチ生成、文案おすすめなどの機能を追加した。これらはライブコマース事業者を含むクリエイターにとって効率的なツールとなっている。
ショート動画プラットフォームが自らコンテンツ制作プラットフォームなどのAIGCサービスを手がけ、それを無料で提供するようになれば、多くの有料AIGCを手がけるスタートアップは競争力を失うだろう。機能を十分に差別化できなければ、プロダクトの方向性を調整する必要も出てくる。
他にもさまざまなECプラットフォームが今年のダブルイレブンに合わせてAIGCサービスを打ち出したが、その機能は細分化している。例えば中国版インスタグラムと呼ばれる「小紅書(RED)」はユーザーがワンクリックで見出し、本文、画像を生成できる機能を追加した。
ショッピングガイドプラットフォーム「什麼值得買」でも、すでにリリース済みのAIGCサービスで一定の成果が見られており、今回のダブルイレブンではその活用がいっそう広がった。現在プラットフォームではAIGCコンテンツの寄与度が4割近くになり、AIコンテンツの正確性は人が制作したコンテンツに比べ27.8%高くなった。例えばプラットフォームがリリースしたアプリ「AI評価ロボット」、「AIお買い物アドバイス」はいつでも利用でき、消費者が商品の長所・短所や利用シーンを確認するのに使われている。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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