「大企業病に陥った」TikTokのバイトダンス、CEOが危機感持つよう全社に呼びかけ

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ショート動画プラットフォームのTikTokや抖音(Douyin)で知られる、中国ネット大手バイトダンス(字節跳動)の梁汝波CEOは、1月30日に開催された2024年度全体会議の席上で、同社の24年度のキーワードを「始終創業、逃逸平庸(常に起業の精神を持ち、凡庸から脱却する)」とした。

バイトダンスは2019年から21年にかけて急激に成長し、1万人ほどだった社員は10万人以上になった。梁CEOは、今のバイトダンスにはあらゆる「大企業病」が揃っていると多くの人が感じていると指摘、最大の危機感はバイトダンスという組織が凡庸になってしまい、新たなブレイクスルーが望めないことだと述べた。

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最大の危機感は組織の凡庸化

梁CEOはまず、バイトダンスという組織の効率が低下していることに言及した。社内システムの簡単な業務に山ほどのスタッフが巻き込まれており、当初1日で終わらせるには1000人が必要、つまり1000人日の業務量と試算されたのに、詳しく検討してみて最終的にはわずか15人日ですむといった状態になっているとした。

「組織の効率が悪いと言っているのであって、皆さんの努力が足りていないという意味に受け取らないでもらいたい」と梁CEOは述べ、凡庸で効率の低い組織では、社員自身がどれほど努力したとしても満足のいく結果が得られないため、疲労を感じやすくなるとした。

次に動きの鈍さを挙げ、チャンスに対する感度がスタートアップより劣っているとした。半年間の技術レビューを取り上げ、バイトダンスでは2023年になってようやくGPTについての議論が開始されたが、現在大規模言語モデル分野で好調なスタートアップはいずれも2018年から21年の間に創業されていると指摘した。

そして、こうした問題に対処するには、慢心から脱却し、基準を高め、能力の高い組織を作り上げる必要があるとの考えを示した。

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人材確保に最大限の努力を

梁CEOは、組織が凡庸か優れているかは、優秀な人材を引き寄せる力に直結するとした。優秀な人材はやりがいのある仕事、より高いリターンを求め、互いに切磋琢磨できる同僚を欲しがるもので、バイトダンスはそのような環境を整えなくてはならないと述べた。

そのためインセンティブの差別化に引き続き力を入れ、優れた人材を確保し引きつけるために最大限の努力を払う。優秀なスタッフが増えれば、組織の効率や基準は自然と高くなる。「皆さん全員が、優れたスタートアップの基準を自分に課すようにしてもらいたい」とした。

全体会議の最後に梁CEOは、バイトダンスの2024年の目標3つを共有した。まず、組織マネジメントに関して「危機感を強く持ち、常に起業の精神を持ち、凡庸の重力から逃れる」こと。次に、社会から信用を得るために努力を続けること、最後に、数少ない優先事項に注力し続けることだ。

梁CEOは社員に対し改めて「常に起業の精神を持つ」ことを強調した。バイトダンスのCEOを引き継いで間もない2022年6月、梁CEOはバイトダンスの行動基準である「字節範」を変更し、5番目だった「起業の精神」を1番目に据えた。設立から10年目に当たるその年、バイトダンスはすでに10万人以上の社員を抱える大企業になっていた。その時の社内メールで梁CEOは、組織が徐々に大きくなると弊害も大きくなる、リソースに依存しすぎず、大企業病に陥ってしまわないようにする必要があると書いていた。

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(翻訳・36Kr Japan編集部)

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