中国BYDの高級EVブランド、3500万円のスーパーカー「仰望U9」を発売。今年半ばから納車

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中国EV大手・BYD(比亜迪)傘下の高級車ブランド「仰望汽車(Yangwang)」は2月25日、EVスーパーカー「U9」の販売を開始した。価格は168万元(約3500万円)で、4モーター独立駆動方式のプラットフォーム「e4プラットフォーム(中国語名:易四方)」と独自の車体制御システム「雲輦-X(DiSus-X)」の二大テクノロジーを搭載。今年半ばには納車を開始する。

仰望U9の最高馬力は1300ps以上、最大トルクは1680N·mだ。4輪を駆動するそれぞれのモーターが独立してトルクを制御するe4プラットフォームを搭載し、サーキット走行中のどんな動きにも機敏に反応して車体をコントロールできるほか、日常の運転でも操作性や走行時の安定性が高まった。

仰望U9はBYDが初めて雲輦-Xを搭載したモデルだ。雲輦-Xを搭載したことで、サーキットでのコーナリングや急加速・急ブレーキ時にも、車体の傾きや揺れを効果的に抑制し、スーパーカーの快適性と走行性能を全面的に向上させた。

仰望U9はスーパーカーの名に恥じず、最新のテストで最高速度が時速309.19kmに達し、停止状態からわずか2.36秒で時速100kmに加速、0-400m加速は9.78秒という好成績を収めた。上海インターナショナル・サーキットでのテストでは仰望シリーズで最高の2分17秒65の周回ラップタイムを記録。大量のテストを重ねて仰望U9に特化した熱管理システムを構築し、最大冷却能力は100%向上した。発表会での説明によると、専用の熱管理システムにより車両は高い負荷にも耐えられ、優れたローンチコントロール(停車状態から素早く発進加速させる機能)を発揮できる。このほか、BYDが自社開発した新型電池「ブレードバッテリー(刀片電池)」を搭載し、同社の充電技術「双槍」にも対応、最大500kWの急速充電が可能だ。

安全性にも十分配慮されている。車体はカーボンファイバーを用いたスーパーキャビン、カーボン・鉄・アルミニウムを組み合わせた構造、次世代CTB(Cell to Body)の3つの技術を融合させている。車両全体のねじり剛性は5万4425N·m/degに達し、ルーフ片側の圧縮荷重は11トン以上だ。

仰望U9は最新のスマートドライビングシステム「DiPilot」を搭載し、前後の衝突警報、自動ブレーキ、車線維持や車線逸脱防止などの安全対策がなされているほか、8つのエアバッグを内蔵している。

仰望U9のインテリア

サーキット上では制御システムが高温になるため、対策として特別な冷却ダクトなどを設けて制御盤の放熱量を3倍引き上げた。また、自社開発したカーボンセラミックスの制御盤を全シリーズに標準装備して、足回りを軽量化したほか、高温によるブレーキ性能の低下が起こらないようにしている。

仰望U9はスマートプラットフォーム「DiLink150」を搭載し、特別に設計された4nmプロセスのチップを採用している。サーキットでの走行用にすべてのソフトウェアをパラメーター化して制御し、さらにサーキットでのスピードレースをアシストするスマート機能を備えている。全国30カ所近くのサーキット情報をカバーするなど、サーキットに関わるさまざまなサービスを提供している。また、音声コントロールにも対応しており、ショートカットコマンドを独自に設定することもできる。

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*2024年3月5日のレート(1元=約21円)で計算しています。

(翻訳:36Kr Japan編集部)

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