中国新鋭eVTOLメーカー、シリーズAで約30億円を調達 「空飛ぶタクシー」で中東市場進出へ

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中国では現在、低空で飛行するドローンやeVTOL(電動垂直離着陸機)などをめぐる「低空経済」が活発化しており、新興eVTOLメーカーに注目する投資機関も増えている。

そんななか、中国のeVTOL(電動垂直離着陸機)メーカー「時的科技(TCab Tech)」がこのほど、シリーズAで2000万ドル(約30億円)を調達した。出資者は海外の有名投資機関。資金は、中東での「空飛ぶタクシー」市場開拓に加え、製品開発の加速や型式証明の取得に充てる方針だという。

実現困難な「空飛ぶタクシー」に挑む中国新興、設立4カ月で2回も資金調達

時的科技は2021年に設立され、傾斜可能なローター(回転翼)で揚力と推進力を発生させる「ティルトローター式」有人eVTOLの開発に注力してきた。23年10月にはプロトタイプ「E20 eVTOL」が初の試験飛行に成功、現在はローターの傾斜機構の試験段階に入っているという。

現在のところ、eVTOLは依然として技術開発の初期段階にあり、商用化の実現にはまだ時間がかかるとみられる。時的科技のシードラウンドで出資した「藍馳創投(BlueRun Ventures)」は、eVTOL産業が長期的に成長傾向を維持すると確信しているとした上で、中国政府の「低空空域管理改革」や政策支援の下で飛躍的な成長を遂げるはずだと期待感を示した。

【動画】中国「EHang」の空飛ぶクルマ、沖縄の離島間で試験飛行に成功

*2024年4月3日のレート(1ドル=約152円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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