独BMW、EV事業拡大を加速 中国合弁の工場に4000億円の追加出資

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ドイツの自動車大手BMWはこのほど、中国の華晨汽車集団との合弁会社、華晨宝馬汽車(華晨BMW)の瀋陽大東工場の大規模な高度化と技術イノベーションに200億元(1元=約21円)を追加出資すると発表した。華晨BMWの第6世代車載電池事業に投じた100億元に続く大規模投資となる。

デジタル化と電動化を目指すBMWの「次世代」車種は、2026年に瀋陽で完成する予定という。

フォルクスワーゲン、中国事業を加速。 「チャイナスピード」の実現に向けて小鵬汽車との共同開発を推進

フォルクスワーゲン(VW)はドイツ本部以外で最大の研究開発センターを中国に設立し、インテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の研究開発に取り組んでいる。アウディと中国第一汽車集団との合弁子会社、奥迪一汽新能源汽車は2023年、計画投資額300億元超の長春テストセンターの運用を開始した。

ドイツの著名自動車大手が相次いで中国新エネ車分野への投資を拡大する背景には、外資が中国の新エネ車産業と市場の潜在力を楽観視している点がある。

BMWのオリバー・ツィプセ取締役会長は「今回の投資は中国経済発展の先行きに対する私たちの大きな期待を再び示しただけでなく、中国の協力パートナーとの協力・互恵関係を継続する強い決意も表している」と語った。

ドイツの自動車専門家、フェルディナント・ドゥーデンヘファー氏は中国のEV市場について、飽和状態には程遠く、引き続き欧州と米国市場より速く、力強い成長の勢いを保つとの見解を示した。

ツィプセ氏は、中国が力を入れる「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)の発展は、両国協力の深化に広い余地を提供していると指摘。「グリーン(環境配慮型)発展は単独で歩む道ではなく、複数で肩を並べて進む必要がある。両国がこの共通の理念を貫くことで、グリーン発展は両国の協力を拡大する新たな契機となる」と述べた。

中国で販売激減の日本車、地元勢との価格競争に。ハイブリッド強化で失地回復なるか

メルセデス・ベンツグループのオラ・ケレニウス会長は、中国が最大の新エネ車市場であるほか、業界トップ企業と成熟した新エネサプライチェーン(供給網)のイノベーションセンターも保有しているとの見方を示し、「私たちは中国市場が引き続き成長し、業界イノベーションで主導的な役割を発揮すると信じている」と述べた。(新華社瀋陽)

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