中国製新エネ車、ブラジルで人気集める

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中南米では今年に入り、中国製新エネルギー車(NEV)の販売が好調で、ブラジルだけでも1~4月の販売台数が9倍に増えた。中国製品は海外市場で供給・販売ともに活発化している。 
 
ブラジルの政府部門と業界団体のデータをまとめると、1~4月の中国からブラジルへの乗用車輸出額は7億6200万ドル(1ドル=約158円)と過去最高を更新した。中国製電気自動車(EV)のブラジルでの売れ行きは目覚ましく、1~4月の販売台数は前年同期比9倍の4万8千台と、ブラジルのEV輸入台数全体の36.2%を占めたほか、中国ではEVがブラジル向け輸出品の第4位に入った。
 
ブラジル電気自動車協会(ABVE)のリポートによると、23年は比亜迪(BYD)、奇瑞汽車、長城汽車が同国で最も売れたEVブランドとなった。23年のブラジル自動車市場では、中国製EVの市場シェアが顕著に上昇したことが話題を呼んだ。
 
ブラジルの自動車産業界は、中国の新エネルギー産業の産業チェーン全体の質と規模は羨望の的であり、巨大な投資・協力のチャンスを秘めているとの見方を示す。長城汽車はサンパウロ州で独自動車大手メルセデス・ベンツの工場を、BYDはバイーア州で米自動車大手フォード・モーターの工場を買収している。 
 
ブラジルの有力経済紙「バロール・エコノミコ」の報道によると、BYDは約30億レアル(1レアル=約29円)を投じて旧フォード工場を改造し、25年から年産30万台のハイブリッド車(HEV)とEVの工場にすると発表した。長城汽車が買収した工場は年産10万台を見込む。 
 
新エネ車を輸入することで、ブラジル国民はより低価格でより質の高い先進的なEVを利用できるようになり、同国のグリーン(環境配慮型)化も推進される。新エネ分野への投資はブラジルの産業発展と技術進歩を推し進め、大量の雇用を創出する。同国のアルキミン副大統領は北京市で先ごろ開かれた中国・ブラジルビジネスセミナーに参加した際、「中国はブラジルにとって最大の貿易パートナーであり、重要な投資家でもある」とし、HEV、EV、再生可能エネルギー、航空工業、インフラなどの分野における両国の戦略的協力に大きな潜在力があるとの考えを示した。

ブラジル、関税引き上げを前に中国製EVの輸入急増 BYDがシェアトップ


(新華社ブラジリア)

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