中国無形文化遺産「盆栽」、若者のライブ配信で販路拡大

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中国安徽省黄山市歙県雄村鎮売花漁村は「徽派盆栽」発祥の地で、千年以上に及ぶ栽培の歴史がある。徽派盆栽の栽培技術は2008年、国家級無形文化遺産の代表的項目に選ばれた。村には1500ムー(約100ヘクタール)以上の盆栽栽培拠点があり、村内全236世帯のほぼ全てが栽培に携わっている。生産量は年間約6万鉢、売上高は2500万元(1円=約20円)を超える。

売花漁村駐屯工作隊の徐玉竜隊長は、村内には徽派盆栽栽培に従事する35歳以下の生産者が60人以上いると紹介した。

「90後」(1990年代生まれ)の女性、洪瑜さんもその一人で、2022年2月から徽派盆栽の栽培過程をライブ配信している。洪さんは都市に住む若者向けに、手のひらや指先サイズのミニ盆栽も育てており、「新たな市場を開拓するだけでなく、より多くの人に地元に伝わる無形文化遺産の技術を知ってもらうことができる」と語った。

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ライブ配信は販路拡大だけでなく地元文化の宣伝にもつながることから、売花漁村は23年10月、各地から集まった若者約10人の力を借りて専門のライブ配信チームを立ち上げた。チームの責任者、張念さんは、数カ月の模索を経て、電子商取引(EC)には強力なサプライチェーンが必要で、盆栽の栽培には時間がかかることに気付くと方向性を転換。商品そのものではなく、徽派盆栽の文化的蓄積や栽培過程を紹介することで、商品のブランド価値を向上させている。(新華社合肥)

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