家電大手ハイセンス、中国で唯一のテレビブランド 高画質の画像処理チップを独自開発で

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中国家電大手の海信集団(ハイセンス)は中国で唯一、高画質に対応する画像処理チップを独自開発したテレビブランドであり、7年間で5個の画像処理チップを発表した。3色レーザー光源の特許出願件数は世界トップを誇り、ハイエンド液晶テレビ「ULED X」技術は人工知能(AI)を活用する時代に全面的に突入している。
 
科学技術イノベーションが同社のハイエンド化、グローバル化を加速させた。2023年の同社の売上高は初めて2千億元(1元=約21円)の大台を突破し、前年比9.0%増加した。
 
海外売上高は13.0%増の858億元となり、8年連続で中国のグローバルブランドトップ10に入った。うち価格帯が500ドル(1ドル=約153円)以上のテレビの海外販売台数が59.0%増えたほか、レーザーテレビは3千~5千ドルのハイエンド市場への進出に成功し、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどで販売台数が70.0%以上増加した。 
 
今年7月にドイツで行われたサッカー欧州選手権(UEFA EURO 2024)では、3回めとなるグローバルスポンサーを務めた。データによると、欧州選手権の開幕から1週間足らずで、欧州5カ国における同社製テレビの販売台数は前年同期比57.0%増加し、ミドルレンジ・ハイエンド製品では2.4倍となった。欧州出荷台数のシェアは初めて欧州選手権のスポンサーになった16年が5.0%未満だったのに対し、今年は14.0%を超えている。

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同社の賈少謙董事長は「世界中で展開する工業パークと生産拠点は36カ所、研究開発機関は30カ所、海外事務所と海外法人は64カ所・社に上り、欧州、米州、東南アジア諸国連合(ASEAN)、中東・アフリカ、アジア太平洋と中国という『5+1』地域で研究・生産・販売の一体的な拠点体制がほぼ形成されている」と紹介した。
 
同社は06年より、「今後は海外を中心に」とする発展戦略を立て、自主ブランドを武器に欧米やオーストラリアなどの先進国市場を開拓し、研究・開発と経営の現地化を徹底している。これにより、海外売上高に占める自主ブランドの割合は20年間で10.0%未満から23年には85.0%へと上昇した。
 
ハイセンスはここ数年、グリーン(環境配慮型)とスマートの2大テーマに焦点を当てており、すでに世界経済フォーラム(WEF)が認定する先進工場「ライトハウス工場」を1カ所、二酸化炭素(CO2)ゼロ工場を3カ所、環境に配慮した国家級グリーン工場を14カ所設立している。生産額1万元当たりの総合エネルギー消費量は20年以降、累計で17.3%減少した。

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(新華社北京)

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