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電動機械式ブレーキ(EMB)を開発する中国スタートアップ企業「炯熠電子科技(Jiongyi Electronic Technology)」がこのほど、プレシリーズAで1億元(約20億円)近くを調達した。自動車部品大手の浙江万安科技(Zhejiang Vie Science & Technology)と投資大手の元禾控股(Oriza Holdings)が共同で出資を主導。調達した資金は製品の改良とサプライチェーンの強化に充てる方針だという。
炯熠電子は2022年6月に設立され、江蘇省蘇州市の太倉ハイテク産業開発区に拠点を構える。中国でも初期にブレーキ・バイ・ワイヤの開発を始め、主に電動機械式ブレーキ、電動駐車ブレーキ(EPB)、高性能固定型キャリパーを手がけている。
中核を担うメンバーは国内外の自動車大手や部品大手で10年以上の経験を積み、2019年に部品大手の上海凱衆材料科技(Shanghai Carthane)の社内ベンチャーとして炯熠電子の創業チームを立ち上げた。当初から電動機械式ブレーキの開発・量産を目指し、21年にはブレーキの中核部品となる6ポッドキャリパーの量産に成功した。
その後も炯熠電子は製品のテストと改良を重ね、電動機械式ブレーキに必要なあらゆる制動システムに関連する機能をブラッシュアップし、これまでの油圧式ブレーキより優れた制動効果を実現。同社の電動機械式ブレーキは、国内の競合に先駆けて2回の冬季テストを完了しており、2025年1〜3月期にも量産・出荷が可能な水準に達する見込みだという。
炯熠電子はすでに、システム、電子制御アルゴリズム、ソフトウエア、ハードウエア、機械を総合的に開発するスキルを確立しており、万全なソリューションを自動車メーカーに提供できる。駆動、制動、駐車、アクティブブレーキ、ソフトウエアアルゴリズムなどに関わる50件近くの特許と実用新案を出願している。
現在、国内の大手自動車メーカー10社余りと業務提携し、指定サプライヤーとなっている。電動機械式ブレーキの搭載台数は国内トップで、すでに大規模量産が可能な生産ラインも完成しているという。中国のブレーキ・バイ・ワイヤ分野をリードする企業として期待が集まる。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・田村広子)
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