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英会計大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)はこのほど、年次リポート「グローバルエンターテインメント&メディアアウトルック2024~28年」を発表した。リポートでは、中国の娯楽・メディア業界の今後5年間の年平均成長率を5.5%と予想した。
PwC中国内地・香港メディア部門担当パートナーの邱麗婷氏は、将来的に生成的人工知能(AI)が効率と生産性を高めると同時に、業界をまたぐ業務展開の新たな方式を推進する可能性があり、ビジネスモデルの再構築が企業に成長のチャンスをもたらすとの認識を示した。娯楽・メディア業界の中では主に広告やゲーム業界、急速に成長している地域もチャンスが生まれる分野になると予測した。
リポートによると、中国市場はインターネット広告の面で、24年も安定した成長を維持している。インターネット技術の急速な発展や産業チェーンの成熟により、ショート動画広告業界では新たな形式が続々と誕生している。ショート動画プラットフォームのデータ処理によって広告配信の精度が向上し、インターネット広告の急速な成長を促している。AIとビッグデータ技術の幅広い応用も広告配信を一段と最適化し、ユーザーエクスペリエンス(UX)と広告効果の改善につながっている。デジタル化されたライフスタイルの普及に伴い、中国のモバイルネットワークの普及率は90.0%以上になり、インターネット広告の成長にプラスの影響をもたらすとみられる。28年までに広告収入に占めるインターネット動画広告の割合は27.0%に拡大し、今後5年間の年平均伸び率は12.9%になる見通し。
中国の電子ゲーム人口は23年末時点で6億6800万人となった。文化産業に対する支援政策と業界の自主開発能力の持続的な向上を受けて、中国製ゲームの海外市場での競争力はいくらか向上しており、潜在力は大きい。 特に今年は中国初のAAAタイトル(多額の開発費を投入した超大作、AAA=トリプルエー)アクションRPG「黒神話:悟空」がリリースされると、国内外から非常に大きな注目を集め、好評を博した。
国内消費市場が着実な回復を続ける中、映画はオフライン消費の重要なシーンとして一定の回復を見せている。中国映画市場の1~3月の興行収入は前年同期比3.1%増の143億6千万元(1元=約22円)、観客動員数は8.2%増の3億6400万人となり、全体的に安定した回復を続けた。(新華社北京)
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