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水素燃料電池システムを手がける「上海重塑能源集団(Shanghai REFIRE Group)」(以下、重塑能源)が12月6日、香港証券取引所で新規株式公開(IPO)を果たし(証券コード:02570)、北京億華通科技、国鴻氫能科技、河南金源氫化化工、江蘇国富氫能技術装備に続き、中国の水素エネルギー企業で5番目の上場企業となった。上場初日の始値は148.9香港ドル(約2980円)で、公開価格の147香港ドル(約2940円)から1.29%の微増、時価総額は約130億香港ドル(約2600億円)となった。
重塑能源は2015年に設立され、水素燃料電池技術の研究開発と商用化に取り組んできた。同社はたゆまぬ努力で技術革新に取り組み、業界で初めて燃料電池システム、電堆、膜電極、バイポーラプレートの自社開発および量産を全面的に実現。長寿命、高信頼性、環境適合性など、商用車用燃料電池のコア技術は世界をリードする水準に達している。
IPO前には8回の資金調達を実施し、総額39億3900万元(約830億円)を調達。2022年に実施した最後の資金調達後、評価額は108億6000万元(約2300億円)のユニコーン企業となった。
米コンサルティング大手のフロスト&サリバンによると、重塑能源は2023年の中国の水素燃料電池システム市場で、出荷出力ベースのシェアが23.8%と業界トップだった。中でも大型トラック向けの水素燃料電池システムは、出荷出力ベースでシェア42.4%、売上高ベースでシェア29.4%を占めた。
しかし、重塑能源は赤字体質から脱却できていない。2021〜23年の売上高はそれぞれ5億2400万元(約110億円)、6億500万元(約130億円)、8億9500万元(約190億円)と順調に伸びている。一方、損失額はそれぞれ6億5400万元(約140億円)、5億4600万元(約110億円)、5億7800万元(約120億円)と黒字転換の兆しは見えない。
*1香港ドル=約20円、1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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