賞味期限切れ食品の販売が炎上、ずさんな管理で米アマゾンにクレームが殺到

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アマゾンで賞味期限切れの食品が大量に販売されていることが問題視されている。乳幼児向けの粉ミルク、コーヒーフレッシュ、ビーフジャーキー、グラノーラなどがあり、商品を受け取った時点で賞味期限を大きく過ぎ、変質してしまっているという。

アマゾンの雑貨や食品カテゴリーの商品レビューを見てみると、マスタード、ビーフジャーキー、グラノーラ、粉ミルクなどの乳幼児食品を購入した顧客が賞味期限切れを訴えている書き込みが多数あることがわかる。なかには「腐敗臭がする」コーヒーフレッシュもあった。2017年に製造が終了した「Teavana」の氷砂糖やフルーツティーもまだ販売されている。アマゾンの販売状況の分析を専門とする企業が食品カテゴリー人気ランキングトップ100の商品を分析したところ、賞味期限切れの苦情が5件以上ある商品が40%に上ったという。

賞味期限切れのコーヒーフレッシュに関する苦情
賞味期限切れのビーフジャーキーに関する苦情

消費者のなかには、賞味期限切れの食品についてアマゾンに連絡をしても対応してもらえず、Twitterで情報を公開してからようやく全額返金してもらえたケースがある。そして、アマゾンに苦情を申し入れてもなにも対応してもらえなかった消費者が多数いるという。

米国のメディアCNBCが生産者、消費者、出品者や専門家を取材したところ、多くの人がアマゾンの技術と物流システムに問題があるため、賞味期限切れの食品が氾濫していると考えていることがわかった。さらに、誰もこの事態によって責任を問われていない。消費者団体は、今後事態がさらに悪化することを懸念している。

アマゾンのマーケットプレイスには250万の企業が出品しており、そのうち食品の売上高は全体の58%を占める。出品者は世界各地にあり、彼らは代理店やディスカウントストアから商品を仕入れ、アマゾンで販売している。

アマゾンのもう一つの問題点は、購入した商品がマーケットプレイス出品者から発送されたのか、それともメーカーから発送されたのかがわからないことだ。出品者から賞味期限切れの食品を購入した際、出品者がメーカーに責任をなすりつけ、ブランドのイメージを傷つける恐れもある。

アマゾンは改善を行っているとする声明を発表した。それによると、マーケットプレイス出品者の商品が消費財なら、法律やアマゾンの出品ポリシーの規定に基づき、保証期間をアマゾンに通知し、さらに保証期間が残り90日以上であることを保証しなくてはならないという。人間による確認も進められており、保証期間を過ぎていれば直ちに販売を停止し、店舗を閉鎖する可能性もある。しかし、対策の効果について、食品安全の専門家が疑問を呈している。

「この改善策が十分に実施されているようには見えない」と、米国消費者連合(CFA)の食品政策担当者トーマス・グリム氏は話す。今も賞味期限切れの食品を販売する出品者が跡を絶たず、苦情が多発しているという。
(翻訳:小六)

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