中国「農機の里」湖南・双峰県、2024年輸出総額は54億円に急伸 アフリカ市場で存在感

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中国中部・湖南省双峰県の農業機械産業が、東南アジアやアフリカ市場を中心に輸出を急拡大させている。2024年の輸出総額は65.2%増の2億7000万元(約54億円)に達し、今年1~4月も前年同期比30%増の1億600万元(約21億円)と堅調な成長を続けている。

双峰県は「中国農機の里」として知られ、1952年に農機製造を開始。70年以上の発展を経て、農機の全国的な生産拠点として成長してきた。現在、県内の農機関連企業は90社に上り、うち売上高2000万元(約4億円)以上の企業は62社、従業員数は3万人を超える。研究開発から生産、販売、サービスまでをカバーする産業クラスターを形成している。

主力製品は、丘陵地帯や中小規模農家向けの「小型、スマート、低価格」の農機で、耕運機や収穫機、穀物乾燥機、農業用ドローンなど300機種以上を展開。精米機や粉砕機、トウモロコシ脱穀機でも、国内で高い販売シェアを誇る。

こうした競争力の背景には、技術開発への注力がある。2020年には「双峰県丘陵農機研究院」を設立し、中国工程院の羅錫文院士を技術研究チームのリーダーに招請。すでに200件以上の特許を取得するなど、企業・大学・研究機関・ユーザーが緊密に連携したイノベーション体制を構築している。

24年には一定規模以上の農機企業の生産額が前年比20.3%増の56億7000万元(約1134億円)に達した。タイ、バングラデシュ、ナイジェリアなど30カ国以上への輸出も積極的に展開。24年に輸出実績のあった企業は27社に上る。

とりわけ成長が期待されるのがアフリカ市場だ。広大な農地を有し、人口増で食料需要が高まるなか、各国で農機需要が拡大している。双峰県の製品はコストパフォーマンスに優れ、現地の経済発展レベルにも合致。アフリカの農業の機械化促進に貢献する存在として注目されている。【新華社長沙】

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