AI推論を“即時化”⋯中国発AIインフラ「SiliconFlow」、アリババクラウドなどから数十億円調達

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人工知能(AI)インフラを手がける中国のスタートアップ企業「硅基流動(SiliconFlow)」がこのほど、シリーズAで数億元(数十億円)を調達した。アリババクラウドが出資を主導し、創新工場(Sinovation Ventures)などが参加した。資金は研究開発費や国内外の市場拡大に充てられる。

SiliconFlowは2023年8月に設立され、本社を北京に置く。最高経営責任者(CEO)の袁進輝氏は清華大学でコンピュータサイエンスを専攻し、2008年7月に工学博士の学位を取得後、米マイクロソフト傘下のマイクロソフト・リサーチ・アジア(MSRA)で主任研究員を務めた。

主力プロダクトのAIクラウドサービスプラットフォーム「SiliconCloud」では、アリババクラウドの「通義千問(Qwen3)」やDeepSeekの「R1」「V3」など、主なオープンソース型AIモデル100種類以上に対応する推論APIサービスを提供している。推論速度が速いうえに低コストで容易に導入でき、モデルや計算リソースを自前で構築する必要がないため、開発者や企業が迅速に統合・活用するのに適している。

同社は、自社開発した推論エンジン「SiliconLLM」と、画像生成向け拡散(Diffusion)モデル用に設計された推論アクセラレーションツール「OneDiff」も打ち出している。

また、国産チップの活用でも業界をリードしている。2025年2月には、ファーウェイのAIチップ「昇騰(Ascend)」をベースとして、DeepSeekのAIモデルを効率的に運用することに成功し、注目を集めた。

SiliconCloudのユーザー数は過去1年間で600万人を超え、企業顧客は数千社に達し、1日平均のトークン生成量は1000億を超えたという。

*1元=約20円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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