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中国スマートフォン大手・OPPO(オッポ)の日本法人の河野謙三専務がインタビューに応じ、7月26日に発売するスマートフォン「Reno 13A」を引き続き主力シリーズに据えていく方針を示した。また、中国など海外市場で話題となった薄型の折りたたみスマートフォン「Find N5」については、「(日本での展開を)非常に前向きに検討している」と述べた。
河野専務はFind N5を日常的に使用しながら、問題や改善点などを確認しており、具体的な時期は明言を避けたものの、来年以降は日本市場に折りたたみ投入の可能性が高まっていることを示唆した。実際にSNSで、Find N5に搭載されたスウェーデンハッセルブラッドと共同開発したカメラで撮影した写真を投稿している。
「そろそろいいんじゃないか」――日本での折りたたみスマホ投入を検討中
OPPOはこれまで、日本市場で折りたたみスマホの販売には慎重な姿勢を貫いてきた。折りたたみスマホは、接合部分フィルムの故障が想定され「修理ありきの商品で、お客さんが不便だ。3日間修理のためにスマホを預けるのは現実的ではない」と説明し、大手通信キャリアなど修理体制を持つチャネルで販売する必要があると繰り返し言及してきた。
キャリアの店舗などでその場でフィルム交換ができる体制が整えば、よりスムーズな運用が可能になるが、現時点では日本での実績が乏しく、キャリアによる採用は依然としてハードルが高いという。ただ、Find N5については、21万回の折り曲げにも耐えるフィルムの耐久性認証を獲得していると明らかにし、「実際に使ってみると、そんなに折り曲げない」とも指摘し、課題はクリアできつつあるという。
また、価格面では20万円台になるとみられ、高価格帯の製品になることから、「ガジェット層しか買わない。そうしたキャズム(新たな商品が普及する前の壁)の手前にいる人は寛大だ。そろそろいいんじゃないか。次の次に試しに」と今後の投入に含みを持たせた。
日本に広がる“カメラスマホ”市場、シャオミが先陣
昨年、ライバルの小米科技(シャオミ)がドイツカメラ大手のライカと共同開発した「Xiaomi 14 Ultra」を日本市場に初めて投入し、今年も「Xiaomi 15 Ultra」を出した。こうした動きから、日本市場でもカメラ性能を重視した中国メーカーのスマホが徐々に存在感を高めつつある。
一方で、OPPOは昨年12月にベーシックラインの「Find X8」を発売し、売り切れになるなど話題となった。ただ、カメラ性能などを強化した最上位モデル「Find X8 Ultra」は数カ月を経て発売されたため「時間が空いた。フラッグシップは技術のショーケースなので、両方同時ならサプライズ感がある感じで出せた」と同時投入を見送った理由を語った。
また、Find X8の好調を受けて、キャリアからの引き合いが来ているとも明かした。「細かい諸条件は詰めないといけないが、来年あるかもしれない」と可能性を示唆した。近年、日本市場でやや控えめな展開が続いていたOPPOが、今後数年以内にエッジの効いたハイエンドスマホを次々に出すようになるかもしれない。
(取材:36Kr Japan編集部)
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