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中国電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)は7月31日、完全子会社のJINGDONG Holding Germanyを通じ、ドイツの家電量販大手CECONOMY(セコノミー)を買収すると発表した。京東の提示額を基に計算すると、セコノミーの企業価値は約22億ユーロ(約3800億円)となる。
セコノミーは2017年、ドイツの小売大手メトログループの家電事業部門がスピンオフする形で設立され、同年中に上場している。現在は「MediaMarkt」や「Saturn」のブランド名で、欧州12カ国に1000店舗以上を展開。ドイツ国内では3割以上のシェアを誇る。
買収後も独立運営を維持しつつ、京東からテクノロジーやノウハウの提供を受け、実店舗とECを組み合わせた家電販売プラットフォームへの転換を進めるとみられる。
中国国内のEC市場が飽和しつつある中、京東は積極的にグローバル化戦略を推進し、海外市場での成長機会を探り続けてきた。2022年にはオランダで実店舗とECを組み合わせた小売ブランド「Ochama」を立ち上げ、欧州向けに事業を展開。25年4月には英国で自社運営のECプラットフォーム「Joybuy」のテスト運営を開始している。
京東はセコノミーを買収することで、その欧州全域に広がる実店舗や物流システム、倉庫、現地サプライヤーとの取引関係などを引き継ぎ、これまで不十分だった現地運営体制や物流ネットワーク、コンプライアンスを補えるようになる。
*1ユーロ=約171円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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