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中国では生活リズムが早くなっているのを受けて、衣食住すべての面で、より便利な方向へとアップグレードしている。そんな中、出前、惣菜半製品、インスタント食品、レトルト食品などが人々の食生活に浸透してきている。
インスタント食品分野には、現在、「湯先生(Soup Master)」、「妙星厨」、「熊魚食社」など、惣菜半製品分野には、「食範」、「盒馬(Hema)」、「每日優秀鮮(Miss Fresh)」などの企業がある。
本記事で取り上げる「上飯」もインスタント食品メーカーで、レトルト食品を生産している。現在、4種類の弁当と4種類のごはん類(五穀米2種類、オートミールと白飯各1種類)商品があり、各種食品は電子レンジか熱湯で加熱するだけで食べることができ、常温で10カ月保存可能である。
上飯の創業者Amber氏は、グルメアプリ「下厨房(xiachufang)」の副総裁で、連続起業家でり、グルメ雑誌「貝太厨房」等の創始者でもある。「上飯」の創業前、Amber氏は惣菜半製品企業「三刻(321 cooking)」(既に解散済)で、商品開発とサプライチェーン管理に深く関与していた。
Amber氏によると、三刻のときは賞味期限が4日間しかないという課題があり、その課題は最後まで解決できなかった。しかし、そのことが現在の運営チームの糧にもなっている。
現在、上飯はインスタント食品の商品開発をしており、米は中国東北産の良質なものを使用し、UHT高温殺菌技術で殺菌処理を行っている。それにより、無添加で10カ月という賞味期限を実現した。炊飯の調理過程は家庭用圧力炊飯器の稼動原理に倣い、そのまま弁当として食べられる容器の中で米を瞬間的に高温高圧で蒸し、米の風味と栄養成分を保つことができるようになっている。
現時点で同社の商品が対応しているのは、家庭以外の食事シーンだ。しかし、今後開発する新商品は家での食事も視野に入れたものになるという。長期的には、家庭と職場の両方のニーズに対応できることを目指す。
ビジネスチャンスの1つとして、同社の4種類の主食商品の中で、3種類が雑穀飯であり、豊富な食物繊維とβ−ポリブドウ糖を含有することが挙げられる。また、オートミールには大量の蛋白質、ビタミン、ミネラルと人体に必要なアミノ酸が含まれる等の栄養価値がある。そのため3種類の主食は市場が大きく、児童、妊婦、高齢者に適しているのみならず、健康志向の消費者の主食の代替にもなりうる。
実際に、同社商品の消費者もこれらの商品を主食として食べている。同社商品でハワイ風ポキ(小さく切った刺身を塩や醤油などで和えた料理)をアレンジする人もいれば、普段の食事で白米の代わりに食べる人もいる。また、直接加熱して食べるため、炊飯器の使用と洗浄が不要となる。美味しいものを食べたいが、面倒くささを嫌うの若者に向いているほか、自炊の習慣がある人からの需要も一般のインスタント食品より高い。
同社の商品は10月に発売され、弁当の価格は約26~35元(約420~560円)。キャンペーン中の割引価格は20元(約320円)である。主食の価格は約10元(160円)だ。関連商品は元の三刻のユーザーコミュニティでテストされ、現在1万食以上売れている。また、アリババ傘下のEC大手「タオバオ(Taobao)」で、同社のショップは開店3週間で人気を博し、好意的な評価も1000余り付けられている。今後は下厨房、「小紅書(RED)」、「抖音(Douyin)」等のコンテンツECサイトでプロモーションし、盒馬、7-11、ファミリーマート等のオフライン店舗との連携も計画されている。
同社はこれまでにシードラウンドでの資金調達が完了し、エンジェルラウンドもスタートしている。
(翻訳:小六)
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