アイフライテック「AINOTE 2」がマクアケで快進撃 2億円突破、手書き入力✕音声文字起こしで

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音声認識など人工知能(AI)技術に強みを持つ中国のテック大手「アイフライテック(科大訊飛=iFLYTEK)が、AI機能を搭載した電子ペーパーデバイス「AINOTE 2」を日本市場に投入した。

クラウドファンディングサイト「マクアケ」で9月29日に先行販売を開始すると、わずか8日間で支援総額が1億円を超えた。その後も勢いは衰えず、プロジェクト期間を30日以上を残して2億円に到達した。前世代モデル 「AINOTE Air 2」 が記録した約1億2900万円を大きく上回り、「AI音声認識×手書きデバイス」市場の拡大を印象づけている。

日本法人の亀田佳生営業部長(左)

中国ではAI音声分野のトップ企業として知られるアイフライテックだが、日本での知名度はまだ低い。今回の製品は、手書き入力と音声文字起こしの技術を組み合わせた電子ペーパー端末として日本で類似商品が少なく、大きな話題となっている。日本法人の亀田佳生営業部長はマクアケの発表会で「画面にペンで書きやすくなり、薄さや軽さも追求した」と強調した。キーボード付きのカバーも販売予定だという。

電子ペーパーデバイス「AINOTE 2」

蔦屋家電、ヨドバシカメラで体験展示

AINOTE 2の人気の高まりを受け、蔦屋家電(東京・二子玉川)およびヨドバシカメラ(東京・秋葉原/大阪・梅田)で体験展示がスタートした。展示はそれぞれ11月27日と11月12日まで実施予定で、来場者が実機に触れて操作感を試せるようになっている。蔦屋家電には、すぐ性能を確認する客が訪れているという。

米中のAIが日本の仕事効率化で激突、音声文字起こし機器を相次ぎ投入

日本仕様のAI技術を搭載

AINOTE 2の最大の特徴は、ペンで書くと、内蔵されたAIがリアルタイムで手書き文字をテキスト化すると同時に、音声を収録し、発言内容を瞬時に文字起こし・要約までできる。会議や講義、インタビュー記録など、議事録作成用途に最適だ。

また、中国語・英語・日本語など計16言語の翻訳に対応し、多言語会議や国際ビジネスのシーンでも使えるのが強みだ。特に日本市場向けモデルでは、完全オフライン環境でも音声認識が動作する点が評価されている。クラウドにデータを預けずともAI機能が利用できるため、セキュリティ要件が厳しい企業や研究機関でも安心して導入可能だという。

クラウドファンディングサイト「マクアケ」での応援購入金額は2億円を超えている(10月22日時点)

ハードウエア性能の向上が人気の背景にもある。厚さ4.2 mm 、重量約295gと薄型軽量化を実現し、前モデルよりも23%大型化した10.65インチ画面を採用。さらに、PDFやWord、PowerPointに加え、Microsoft 365やGoogle Driveとの連携にも対応し、日本のビジネス環境で使いやすくなった。

教育・法人市場にも拡大期待

杭州で「日本Makuakeクラウドファンディングセミナー」を開催

AINOTE 2はすでに個人ユーザーの間で注目を集めているが、話題性が高まれば企業向けへの広がりも見込まれる。また、教育市場への波及も期待できる。講義ノートの自動記録と整理機能を備えるだけに、大学や予備校などでの導入余地が大きいという。

このほか、先進国の日本市場での成功は、アジア圏や欧米市場への足がかりを強化する実績となることも、力を入れる動機となっている。マクアケもこうした潮流を後押ししており、2025年には中国・杭州で「日本Makuakeクラウドファンディングセミナー」を開催し、77社と商談をするなど、中国の有望ガジェットを日本市場に持ち込む動きを加速させている。

(36Kr Japan編集部)

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