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2月中旬、世界的に有名な複数の投資ファンドから支援を受けているインドのクラウドキッチン「Rebel Foods」が、新ラウンドで約1億〜1億5000万ドル(約110億~165億円)を調達する計画だと報道された。消息筋によると、資金調達が完了すればRebel Foodsの評価額は10億ドル(約1100億円)に達する見通しで、インドの次期ユニコーン企業になると期待される。
新ラウンドは、同社の既存株主、米ヘッジファンド大手の「コーチュー・マネジメント(Coatue Management)」が主導し、5000万ドル(約55億円)を出資する。残りの資金については、他の新規投資家や既存投資家から調達する。
既存投資家のうち、Rebel Foodsの初期投資家である「セコイア・キャピタル・インド(Sequoia Capital India)」や「Lightbox Ventures」のほか、昨年も出資した米金融大手ゴールドマン・サックスや、インドネシアの配車・フードデリバリーのユニコーン企業「Go-Jek」も出資に参加するとみられる。なお、新規投資家のうち、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SoftBank Vision Fund)」はRebel Foodsに「強い関心がある」と表明していた。
2011年に創業したクラウドキッチン運営のスタートアップ企業、Rebel Foodsの前身はバーベキュー・チェーンの「Faasos」だ(現在は傘下ブランドとなっている)。Rebel FoodsはこのFaasosのほか、中華の「Mandarin Oak」や、丼物の「The Good Bowl」、ピザの「Oven Story Pizza」など複数のブランドを傘下に置き、インド国内35都市で325カ所のクラウドキッチンを展開している。Rebel Foodsの2019会計年度の売上高は4330万ドル(約47億6000万円)と、前年の2080万ドル(約22億8000万円)から倍増した。
また、同社はインドのグルメサイト運営「Zomato」とフードデリバリーのスタートアップ「Swiggy」と協力し、プラットフォーム上で各種調理食品の販売も手掛けている。Rebel Foodsはインドのほか、東南アジアや中東、ヨーロッパでも事業を展開しており、前出のGojekのインドネシアにおける影響力を活用して、向こう10カ月以内にインドネシアに100カ所のクラウドキッチンを展開する計画だ。
スタートアップ情報サービスの米「クランチベース(Crunchbase)」によると、Rebel Foodsは昨年7月末にもゴールドマン・サックスがリードするシリーズDで1億2500万ドル(約137億円)を調達しており、このラウンドにはGojekも参加したという。ブルームバーグの報道によると、資金調達後のRebel Foodsの評価額は5億2500万ドル(約577億円)に達した。また印スタートアップ情報メディア「Inc42」の調査部門「DataLabs」によると、2023年までにインドのクラウドキッチンの市場規模は10億5000万ドル(約1160億円)に達する見通しだ。
クラウドキッチン市場は年々多くのプレーヤーから注目されるようになっている。インドの「Inner Chef」のようなクラウドキッチンのスタートアップのほか、米Uberや前出のZomatoのような世界的な巨大企業も参入の機をうかがっている。さらに、宅配ピザ・チェーンの米ドミノピザやドーナツ・チェーンの米ダンキン(旧ダンキンドーナツ)などの大手フードチェーンも参入を模索している。
(翻訳・北村光)
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