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中国スマートフォンメーカーのシャオミ(小米科技)は3月31日、2019年第4四半期(10~12月)および通期決算を発表した。第4四半期の売上高は564億7000万元(約8700億円)で、調整後の純利益は前年同期比26.5%増の23億4000万元(約360億円)だった。年間売上高は前年比17.7%増の2058億元(約3兆2000億円)、調整後の純利益は同34.8%増の115億元(約1800億円)だった。
このうち海外市場での売上高が前年同期比30.4%増加となる912億元(約1兆4000億円)と好調で、シャオミにとって海外事業の重要度が増していることを示している。ただ新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、今後の海外市場に大きな影響が及ぶことは必至だ。
スマートフォン事業の年間売上高は前年比7.3%増の1221億元(約1兆9000億円)、第4四半期の売上高は前年同期比22.8%増の308億元(約4700億円)だった。四半期ベースでは2桁成長となっているものの、これは2018年第4四半期がちょうど製品の調整期だったことによるものだ。
スマートフォンの年間出荷台数は2018年の1億1900万台から1億2400万台に増加し、平均小売価格は2.2%増の979.9元(約1万5000円)となった。粗利率は前年の6.2%から7.2%に上昇しており、ハイエンド機種に力を入れていることが見て取れる。
IoT製品の年間売上高は前年比41.7%増の621億元(約9500億円)、第4四半期の売上高は前年同期比30.5%増の195億元(約3000億円)だった。高い成長率を維持しているとはいえ、2019年上半期にはIoTおよび生活用品事業が49.3%の伸び率を記録しており、2019年第3四半期の成長率も44.4%と好調だったことを考えると、この分野での成長がいくぶん減速してきたことが分かる。
2019年12月31日時点で、シャオミのIoTプラットフォームに接続するデバイス数は前年同期比55.6%増の2億3400万台に上った。しかし2019年上半期と比べると増加率は10%以上落ち込んでおり、第3四半期の増加率62%と比較してもペースダウンしている。IoTプラットフォームに接続するデバイスを5台以上所有しているユーザー数は410万人となり、前年同期比77.3%増とこれまでの成長ペースを維持している。
インターネット事業の年間売上高は前年比24.4%増の198億元(約3000億円)、第4四半期の売上高は前年同期比41.1%増の57億元(約870億円)だった。
総合的に見て、シャオミの業績は好調だが、売上高の伸びが2018年の52.6%から2019年は20%足らずに落ち込んでおり、成長に陰りが見えてきたことも確かだ。ただシャオミは現金準備高が800億元(約1兆2200億円)を超えており、新型コロナウイルスの影響がこれから表面化してくる時期に、十分な体力を蓄えていると言えるだろう。
(翻訳・畠中裕子)
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