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ロイター傘下の金融メディア「IFR (International Financing Review)」は関係者からの情報として、中国EC大手の「京東集団(JD.com)」は傘下のヘルスケア企業「京東健康(JD Health)」グループの香港証券取引所でのIPO(新規株式公開)を検討していると報じた。このIPOで調達可能な金額は少なくとも10億ドル(約1060億円)、早ければ2020年暮れもしくは2021年初めに実施される可能性があるという。
記事執筆時点で、京東健康からこのニュースについての回答は得られていない。
2020年に入って以降、京東は流通市場において頻繁にアクションを起こしている。京東が筆頭株主を務める即配大手「達達集団(Dada Group)」が6月5日にアメリカでナスダック上場を果たしたのに続いて、同月18日には京東が香港でセカンダリー上場を果たし、7月初旬には傘下で産業デジタル化を手がける「京東数字科技(JD Digits)」が、上海のハイテクベンチャー向け市場「科創板(スターマーケット)」への上場を目指し上場指導を受け始めた。
京東健康は、医薬品・健康食品EC、オンライン医療、ヘルスケアサービス、およびオフライン薬局、病院、政府部門などへのスマートソリューション提供という4分野の事業を展開するのと同時に、「インターネット+医療健康」サービスを提供している。京東健康の辛利軍CEOは2019年7月のメディアカンファレンスで、将来的には上場を検討することになるだろうと述べていた。
有利な政策が次々と実施されたことを受け、2020年初めから現在までの期間で、アリババ傘下の医療プラットフォーム「阿里健康(アリヘルス)」の株価は130%以上、オンライン医療プラットフォーム最大手「平安好医生(Ping An Good Doctor)」は100%上昇した。2020年、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、京東健康はアプリを正式にリリースした。京東の2020年第1四半期の財務報告書によると、1月26日から4月30日までの期間中、京東健康が医師による相談や心理ケアのサービスを提供する無料オンライン問診プラットフォームを利用したユーザーの数は、延べ1100万人を上回ったという。
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