作業支援協働ロボット「Han’s Robot」、シリーズAで25億円を調達

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作業支援協働ロボットメーカー「Han’s Robot(大族機器人)」が、シリーズAで1億6500万元(約25億円)を調達した。出資者は「蘇州藤信(Suzhou Tengxin Venture Capital)」、北京「鴻瀚投資顧問(hugecap)」、「深圳市中小企業信用融資担保集団(Shenzhen Small & Medium Enterprises Credit Financing Guarantee Group)」など、財務アドバイザーは「方瑞投資(Fang Rui Investments)」が務めた。 資金はロボットの研究開発とマーケティングに充てられ、工業、医療、物流、サービスでの実用化を進める。

Han’s Robotの設立は2017年9月。深圳証券取引所に上場するレーザー加工設備メーカー「Han’s Laser(大族激光)」がインキュベートしたハイテク企業だ。同社エンジニアは「北京航空航天大学(Beihang University)」の出身者が多く、経営幹部は皆、Han’s Laserで10年以上管理職を務めてきた人物だ。

2019年3月、Han’s Robotは独シュトゥットガルトに現地法人を設立、「フラウンホーファー研究機構」「ドイツ人工知能研究センター(DFKI)」「ハンブルク工科大学」出身のエンジニアを中心に、世界トップクラスのロボット・AI分野の専門家を中国、ドイツ、米国、英国、スイス、イタリア、インド、シンガポール、ロシア、ウクライナなどから集結させた。

Han’s Robotのコアテクノロジーはロボットの中核部品(モーター、サーボドライブ、コントローラー、センサーなど)とインテリジェントロボット技術(マルチセンサー融合、高精度ロボット制御、ロボット安全、ヒューマン・コンピュータ・インタラクション、ロボット自己学習・相互学習など)だ。Han’s Robotはインテリジェントロボットに関わるさまざまな中核部品を開発し、ロボット製品の販売を行っている。

Han’s Robotは現在、6軸の作業支援協働ロボット「Elfin」シリーズを量産しており、自動生産ライン、組立、ピッキング、溶接、研削、塗装などの作業で使用されている。輸出先は日本、韓国、欧米など30カ国以上に上る。

「Elfin」シリーズは、1つのモーションモジュールに2つのジョイントを持つユニークな運動構造を採用し、作業におけるフレキシビリティを向上させた。コントローラーと各ジョイント間の通信には産業用オープンネットワーク「EtherCAT(イーサキャット)」を使用する。制御周波数10KHzで干渉防止性能に優れているほか、高剛性設計により、再現精度±0.03mmを達成した。

Han’s Robotの作業支援協働ロボット「Elfin」シリーズ

Han’s Robot独技術部門と共同開発した新世代インテリジェントロボットの再現精度は±0.01mmを誇り、既に小ロット試験生産を始めており、年内にはリリースされるという。

Han’s Robot創業者の王光能氏は「この度の資金調達は技術の製品化、収益化を加速させるだろう。親会社、当社経営陣、出資者すべてにメリットがある」と語る。Han’s Robotも入居することになっているHan’s Laser国際インテリジェント製造基地では、既にオフィスや工場の内装工事が始まっており、年末までには完成するという。
(翻訳:永野倫子)

 

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