アリババから頭条まで、トップ企業の金融サービスに向けた調整

記事の概要:

・頭条はこっそり支払いや消費者ローン、保険等の金融事業を展開し、もうすぐ1年になる。そして、現在ついに初となる製品をリリースした。

・通信巨頭がキャッシングサービスを考える時、金融サービス特に消費者ローンサービスは彼らの奥の手となる。美団(団体購入サイト)、滴滴(ライドシェアサイト)、頭条(ニュースサイト)、さらにofo(シェアサイクル)等も皆そうだ。

・初期のBATJ(中国国内の大手インターネット企業の4社の頭文字)から、今日のTMD(中国国内のテクノロジー企業の大手3社の頭文字)まで、大手インターネット企業が金融サービスに参入する姿勢は変化している。現在彼らは”長所を活かす事”と”役割を果たす事”をよく理解している。例えば、自社が通信、データや技術サービスを提供し、提携する認可金融機関協が金融サービスを提供する事が挙げられる。

1.頭条の金融業への野心

頭条はついに自社キャッシングサービスをリリースした。

6月中旬からスタートし、一部の頭条ユーザは既に続々と“私の財布”機能の中に“安心キャッシング”項目を発見した。製品紹介によれば“安心キャッシング”は最大20万人民元の貸出が可能で、日々の金利は0.03%からと低く、利子は毎日計算される。

ずっと否認していたが、頭条の金融業への野心は既に1年も前から明らかだった。

2017年8月、36Krは“北京字節跳動科技有限公司(今日頭条の親会社)”が、いくつかの大手求人サイト拉勾網、百度招聘などで金融サービスに関するポジションのリクルーティングを行っていた事を発見した。その中には明らかにキャッシュサービスに関する知識を要するポジンションの募集もあった。1年も前から、頭条が金融サービスへ触手を伸ばし、業界への参入を考えていたことが伺える。

同年の11月には、36Krは頭条内部から頭条が保険サービスグループを組織し、保険サービスに関する事業の準備を進めている事をリークした。該当サービスの責任者は「保険サービスは始まったばかりで、現在は計画段階にある。」と述べた。

2018年1月、頭条が決済機能のライセンスを獲得しようと奔走しているという情報が中国全土を駆け抜けた。当時の中国のネット決済情報によると頭条は決済ライセンス買収獲得は難航しており、買収対象は武漢合衆易宝で、買収計画はなんと持ち株100%で湖北エリア唯一のネット決済機関を買収するつもりだ。

ほぼ1年間の集中計画から、頭条はついに金融サービス“安心キャッシング”をリリースした。

現在の製品紹介から見て、安心キャッシングは“個人キャッシングサービスの技術とプラットフォームの提供”だ、アルゴリズムを通してユーザは低金利のキャッシングを推薦され、キャッシングは全て正規の認可金融機関から借りる事ができる。安心キャッシングと提供するのは中銀消費金融、南京銀行と新網銀行の3行だ。

こう見ると、この製品のロジックはいたって単純だ。キャッシングサービスをフロントとバックエンドに分け、頭条は通信とデータを担当し、フロントでの集客ができる。バックエンドでのリスク管理、貸出、回収などの金融の部分は、全て認可金融機関が担当する。

2.データ容量トップ企業の決済サービスの奥の手

どのプラットフォームもキャッシュフローを考える。中でも金融サービス、特にローンサービスはキャッシング効率の高い選択肢の一つだ。

これは最近リリースされたキャッシュサービスの滴滴を彷彿とさせる。

2018年4月中旬、一部のユーザが滴滴アプリに新しくリリースされた機能“滴水貸”を発見した。頭条の安心キャッシングと同じく、そのサービスも“微粒貸”や“借唄”の同様なキャッシュサービスで、限度額は30万人民元、手軽に出金と返済ができる。現在、滴滴はホワイトリストを続々と発表している。

“滴水貸”は実際に滴滴が見つけ出した最高のキャッシュフローだ。以前にも多くの財産管理サービスをリリースしたが、それらはランディングコストがかかる上に利益率は低かった。“滴水貸”は正に滴滴の金融サービスを利用できる一方、大きな利益獲得に役立つサービスだ。

資金循環の渦中で苦しんでいるofoもまた、この点に注目している。ただofoの方法はただ単に他のキャッシングプラットフォームを流用しただけの、ローンサービスプラットフォームのモデルだ。

現在ofoは玖富、人人貸、小花銭包や拉卡拉の4つのプラットフォームと連携し、1000〜10万の範囲でローンを行っている。このタイプはユーザ選定を必要としないモデルで、事実上ofoはコスト0で実現させた。

滴滴とofoの様なスピードキャッシングのプラットフォームからすると、ユーザへのキャッシングは彼らが見つけ出した最良の利益モデルと言う事ができる。

頭条は金銭面では劣っているが、この企業のキャッシュフローにおける展望と能力は誰の眼にも明らかだ。少し前まで頭条はゲーム業界に注力していた。こっそりランキングや、コンテンツ内容、ゲーム批評などのゲームコンテツ“今日のゲーム”をリリースし、その後また内部からゲーム実況サービスを計画している情報が漏洩した。

3.トップ企業の金融方法の変化

トップ企業の金融サービスへの参入、特にキャッシングサービスは不可逆的な傾向だと言える。先駆者のアリババ、テンセント、東京、バイドゥ、後を追う、美団、滴滴、Xiaomi、58(ECサイト)、唯品会(ECサイト)などだ。中国のトップ20の大手インターネット企業へは現在、陌陌(ソーシャルアプリ)だけが未だランクインしていない。

「通信機能とユーザを持つプラットフォームは皆、金融系のサービスを考えており、結局の所キャッシングの効率は良い」と某金融会社の副総経理は36Krに話し、そして「それぞれのやり方がある」とも話した。某大手プラットフォームは自社で金融サービスをリリースし、また、他の某プラットフォームは他のサービスを流用、また専門金融サービスプラットフォームや認可銀行を協力したりする企業もある。

早期参入のトップ企業は、ほとんど自社での運営を考えている、主な原因は参入当時の金融イノベーションはまだ初期段階で、認可金融機関はインターネットでのサービスに否定的であること。そのため少額ローンサービスについても興味が薄かった。そのためANTS FINANCIAL、テンセント、バイドゥ、東京などは軒並み自社サービスを開始した。

振り返ってみると、状況は大きく変化し、提携モデルが今では主流となっている。

滴滴と頭条のキャッシングサービスを見て分かるように、両者は“通信”と“データサポート”の役割を果たしており、リスク管理と貸し出しは認可金融機関が担当している。

これは借唄、微粒貸の初期のモデルと完全に異なり、後者の2社は、ほとんどサービス全体のプロセスを自社内に置いている。

大手インターネット企業の金融への姿勢はどんどん変化し、彼らは自社の長所と短所を考慮し、それぞれの役割を果たしている。この背後にある重要な推手は監督管理だ。

昨年のキャッシング規制から、インターネット企業は通信を開放し、認可金融機関と提携して開発するキャッシングサービスが今や主流となっている。このキャッシングサービスのモデルには、インターネット企業が表立って貢献するだけでなく、通信と初期ユーザの選定、そして認可金融機関が主なリスク管理、さらに資金提供の両者の役割を担当する等、両者の役割を明確にした。

自社サービスで“開拓者”を演じた大手インターネット企業も姿勢を変えつつある。

最近では、複数のライセンスを保有するAnt Financialが借唄の個人へのキャッシングや網商銀行の法人キャッシングを金融機関に開放した。東京金融と度小満(旧バイドゥ金融)もすでに全面的に“技術サービス提供業者”へ方向転換しており、金融担当から離れた。

実際、このような方法は確かに金融という甘いケーキの小売業を更に大きくできる。従来の金融機関にとって大手インターネット企業はもはやライバルではなく、新しい顧客獲得のためのリソースだ。そして更に言えば、荒れ地拡大や金融リスクを回避することもできる。

日本企業のDXを促進するプラットフォーム「CONNECTO」
無料コンテンツ公開中

最新記事