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中国電子商取引(EC)大手の「拼多多(Pinduoduo)」が12日、2020年第3四半期の決算を発表した。同四半期の売上高は市場予測の122億500万元(約1900億円)を上回り、前年同期比47%増の142億1000万元(約2200億円)だった。オンラインマーケティング技術サービスの売上高が同92%増の128億7800万元となったことが大きな要因となった。
月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期比50%増の4億2960万人で、アリババの8億8100万人に、また一歩近づいた。
拼多多は今期、上場以来初の単四半期での黒字を達成。一般株主に帰属する純利益が昨年同期の純損失16億6040万元(約260億円)から一転、non-GAAP(非米国会計基準)ベースで4億6640万元(約74億円)の黒字となり、市場を沸かせた。
決算発表後、拼多多の株価は取引開始前に17%上昇し、過去最高を記録している。
決算報告書の内容を具体的に見ていくと、流通取引総額(GMV)は今年9月末までの1年間で1兆4576億元(約23兆円)に達しており、昨年9月末までの1年間と比べ73%増加している。
GMVの急速な成長は、アクティブユーザー数と平均消費額の増加に支えられている。アクティブユーザー数は第3四半期に4810万人増加し、今年9月までの年間アクティブユーザー数(YAU)が前年同期の5億3630万人から36%増えて7億3130万人となったことで、アリババの7億5700万人にあと一歩のところまで迫り、1人当たりの平均年間消費額も27%増の1993.1元(約3万円)に伸びている。
ユーザーのリピート率も高まり続けている。第3四半期の平均MAUは昨年同期から2億1380万人増え、6億4340万人となった。とくに第3四半期だけでMAUが7460万人増となり、急速な伸びを示している。
拼多多は今年、新型コロナウイルス感染症に打撃を受けた農家へのサポートや、貿易会社の内需転向を後押しするなど一連の措置を打ち出してきた。また、広東省や江蘇省、浙江省、福建省など製造業の主要地区20カ所余りとの協力も進めている。
「100億元(約1600億円)規模の購入支援」キャンペーンも強化し続けており、第3四半期にはマーケティング費用を前年同期比31.4%増の100億7100万元(約1600億円)としたことで、今年1月から9月までにアクティブユーザーが1億4610万人増加している。
ユーザーが第3四半期にアプリを使用した時間の総計は昨年同期比101%増の5310億分に達し、中国ECサイト全体におけるシェアを第2四半期の34%から7ポイント伸ばして41%とした。米金融大手のゴールドマン・サックスが先ごろ、モバイル関連データ統計会社「Quest Mobile」のデータを引用して明らかにした。
拼多多は8月、コミュニティ向け共同購入事業に参入し、生鮮食品ECアプリ「多多買菜」をリリースした。最初に導入された湖北省武漢市と江西省南昌市では8月末までに、1日当たりの注文件数が40万件を突破している。
ブルームバーグの市場予測では、拼多多の第3四半期の売上高は122億500万元(約1900億円)となり、調整後の純損失は13億800万元(約220億円)で1株当たり1.14元(約18円)の損失になると予想されていた。ゴールドマン・サックスもこれを受け、拼多多の評価を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げた。目標株価も73.1ドル(約7700円)から68%引き上げ123ドル(約1万3000円)としていた。
(翻訳・田村広子)
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