ofoと滴滴の交渉に決着の目途、買収価格が再引下げ

  • ofo(オッフォ)と滴滴(DiDi)の交渉に収束の目途か。

複数の情報筋からの情報で、ofoと滴滴が買収に関しての接触を7月に複数回重ねており、過去2〜3週間の間に滴滴が人を派遣しデューデリジェンスを実施したことが分かった。

買収価格は一進一退の状態が続いている。 36Krは以前、滴滴の創設者程維氏のofoに対する買収予定価格が、美団が摩拝(モバイク)を買収した際の買収価格の約半分、およそ15億米ドル(約1,660億円)だと報道した。これは、戴威氏の希望価格との間に大きな隔たりがある。 しかし、直近の情報で、今月ofoに提示された価格は30億米ドルに接近する金額であったことが分かった。

また、別の情報提供者は「滴滴は値引き交渉を続けており、交渉の度に折損している。その他、滴滴の提示価格は現在、人民元に基づいて計算されている」 と語っており、これまでにofoの買収をオファーした阿里巴巴(アリババ)または螞蟻金服(アント・フィナンシャル)が提示した金額は、滴滴よりも低いものであったという。

この点について、滴滴側はコメントを差し控えるとしており、ofo共同創立者の於信氏は 「そういう事実はない」とWeChatで回答している。

滴滴の買収の手からofoが逃れることは難しい。事実、戴威氏は持ちこたえるのに非常に苦労している。

美団のモバイク買収以来、ofoの悪いニュースは止まることを知らず、最近はさながら風も通さないほど雨粒が打ち付けているようである。 今年7月だけでも、小黄車(ofoの提供しているシェアサイクル)が海外市場から相次いで撤退しているニュース、次はスペインのマドリードで、三カ所目の撤退となることが伝えられた。現在ofoのヨーロッパ市場は英国のロンドン、フランスのパリ、イタリアのミラノを残すのみである。

7月26日には、更に300万台の小黄車のスマートロックの失効が伝えられた。ofoに通信サービスを提供している企業責任者によれば、半年以上にわたってスマートロック通信サービス料金が支払われていないという。それにより、当該プロバイダはサービスを次々と停止し、約300万台に及ぶ自転車のスマートロック内IoTチップが停止された。停止することにより、自転車の位置特定、遠隔アップグレードやメンテナンスが出来なくなり、パスワード交換失敗等の状況を意味する。

ofoは直ちに「スマートロック」が「機械的ロック」に変更しても使用には影響がないとの回答を表明した。いわゆる「カード停止」になることはなく、通信が遮断されることが車両に影響を与えることはないとしている。しかし、同社の資金繰りが逼迫していることは明らかである。

先週、上海シェアサイクル管理方法草案に関する意見募集で、シェアサイクル上の商用広告の掲載の禁止が上がった。この『草案』が確定すると、ofoは上海を始めとした一線都市で自転車上に広告を掲載できなくなる可能性がある。これはまた、現金収入の減少に直接影響することが予想される。

滴滴からの買収を引き延ばすために、キャッシュフローを如何に増加させるかが喫緊の課題である。今年2月、ブロックチェーン業界よりofoがICOでの資金調達を試みたと伝えられたが、ofoはこれを否定した。その後、今年5月にofoはブロックチェーン研究所の設立を発表し、正式にブロックチェーン分野への進出を果たした。

36Krは、ブロックチェーンビジネスがofoの生き残る最も重要な手段の一つであること、または残された唯一の退路であると考える。内部関係者によると、近く、多くの従業員がブロックチェーン部門に移行するとし、「彼らは先ずofoを退職し、ブロックチェーンチームに加わる」と語っている。これは、ブロックチェーンビジネスがofo本体から分離され、独立して発展していくことを意味する。

ストリーム関連ビジネスも目下の事業レイアウトの焦点となっている。例えば金融サービスである。以前、オンライン上に融資サービスのラインナップ機能があり、同社アプリのウォレットインターフェースの下部にある「お金を借りる」をクリックすると、「ofo金融ローンプラットフォーム」に移動する。現在、プラットフォームは、「玖富」、「人人貸」、「小花銭包」、「拉卡拉」の4つのプラットフォームにアクセスが可能である。融資範囲は1000〜10万元(1万6000~160万円)の間であり、いずれかのプラットフォームを続けてクリックすると、ページは融資ページにジャンプし、ofoインターフェイスを離れる。情報筋によると、当該ビジネスは毎月数千万の収入をもたらすという。

ここ最近、ofoはまた新たな取組みを開始した。199元(3200円)の年間カードを99元(1600円)で販売し、ユーザーは招待した知人がカードを購入することで50元(800円)/人のキャッシュバックを得ることができる仕組みだ。一部のアナリストは、新たなユーザーの獲得と同時に一連のキャッシュフローを生み出すと見ており、「新規ユーザーが増え、現金が継いで発生する。この資金をもって日々の支払いを維持することができ、当面の支えに役立つ」としている。 同時に、現金を手にすることで、滴滴との交渉材料が増えるとも見ている。

しかし、外部、とりわけ競合他社の好材料なニュースは、ofoの身売りスピードを加速させる可能性がある。今年7月5日、モバイクは全国デポジット無料化を発表した。同時に、滴滴の独自ブランド「青橘」とBlue gogo(小藍自転車)、及びアント・フィナンシャル投資した哈羅単車(Hellobike)も全国的(条件付き)のデポジット無料化モデルである。依然としてデポジット方式のofoは、ユーザー流失の苦境に立たされている。

その他、潜在的買収者である滴滴の活動が続いており、更に多くの都市で自転車を投入しているほか、最近ではシェアサイクル方面の広報チームを募集しており、この求人における広報活動は、北京、西南、華中、華東及び華南地区をカバーしていることが分かっている。「滴滴が今後、自転車分野を大々的に展開していくことを意味する」と情報筋は語っている。

滴滴の「大々的な展開」は、ofo買収後の、全国数百の都市における事業レイアウトを含み、その後に続く新しい自転車商戦への布石なのだろうか?

この問題はofoと滴滴によってのみ解決が可能だ。

ofoか滴滴かに関わらず、多くの人々は、この日が遠くないことを期待している。双方内部にはそれぞれ憶測が飛び交っており、最終的な買収は今月末に行われる可能性があり、一部の従業員はすでに準備をしているという話もあるが、滴滴に近い情報筋は 「そこまで速くはないだろう」と語っている。

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