Tiktokと微视の競争に際し、ネットイースもアリババも黙ってはいられない

抖音(Tik Tok)と快手(Kuaishou)がそれぞれ億単位のデイリーアクティブユーザーを獲得し、さらに騰訊(テンセント)が微視(ウェイシー)を復活させた後、阿里(アリババ)と網易(ワンイー/ Netease)は依然としてこの市場はまだ満足していないと考えている。テンセントの創業者である馬化騰(ポニー・マー)氏と今日头条(Toutiao)の創業者である張一鳴(ZhangYiming)氏が空を隔てて砲火を交える(ように自分たちのアプリの援護射撃をしている)最中に、網易の「網易戯精(ワンイーシージン)」と阿里傘下の「電流小視頻(ディェンリョーシャオシーピン)」はいずれも、もうアプリストアにリリースされている。まだユーザーが検証している段階なので大規模な宣伝はなく、この二つのAppの存在はまだ、大勢の注目を集めるには至っていない。

「ショートMVの分野に参入して半年、私はこの市場がいまだ思っていたよりも成熟していなかったと感じています」と、網易戯精の製品責任者、魏煒立(WeiWeili)氏は述べる。「現在の市場ではショートMVは同質化した内容が多すぎるし、ユーザー参入のハードルが高過ぎるのです。我々は、網易がその中でできることがあると思ったのです」

網易戯精は今年2月に網易社内でプロジェクトが立ち上がり、7月5日に正式にオンラインリリースした。所属している網易AI事業部(Netease-Ai)には現在10名ほどの独立製品グループがいる。網易はこれまでにも社内でインキュベータープロジェクトの伝統があり、網易厳選(ワンイーイエンシュエン)は網易メール事業部のインキュベーターから生まれており、網易雲音楽(ワンイークラウドミュージック)は最初、網易杭州研究院のプロジェクトであった。この点を考慮すると、網易戯精がコンテンツ部門でなくAI事業部で誕生したことも、それほど意外ではない。

網易戯精と他のショートMVの最大の違いは、ARとAIの技術である。異なるシーン内で移動してはウェブカメラを設置してスマートフォンの画面で違うARの特殊効果で現れることができたり、テロップに従ってユーザーが様々な動作をすることができたり、シナリオ内でジェスチャーを見分けたりトレースをしたりなど、AI技術が特殊効果のインタラクティブを完成させることができる。現在網易劇精は8本のシナリオがあり、「君の守護神を召喚」「ディスコで踊りあかして元気に」「光を追いかける時間」などのテーマに分かれている。

君の表現を始めよう——これは網易戯精のスローガンであり、抖音の「素敵な生活を記録しよう」や快手の「世界を記録 君を記録」とは明らかに反対だ。シナリオに基づいて演じるということは、ユーザーに与えられた自由に発展させる部分が多くないことを意味し、また8本のシナリオしかないのは、少なくとも現時点では、このショートMVの中では同じような内容が重複する確率が非常に高いことを意味している。

魏煒立氏はこの点を否定はしていない。「私たちはユーザーがこのアプリに触れたときに、最小の努力で何をするか素早く理解し、試してほしいのです」と語る。続く2カ月の間に網易戯精はさらに多くのARシナリオとAIの機能をオンラインリリースするつもりである。

ポケモンGOが大ブームとなった2016年には、ARのエンターティメント機能はすでにひととおり普及し終わっていた。その後支付宝(アリペイ/Alipay)が実施したAR「集五福」(5枚の福の字を集めた人が5億元(約80億円)を分け合うイベント)や、網易と農夫山泉(ノンフー)とが提携してリリースした「AR楽瓶」は、マーケティングキャンペーンの範疇に入り、大量のゲーマーが街なかでポケモンを捉えるというかつての盛り上がりに達することは難しいのである。

ショートMVアプリ内であっても、ARの特殊効果はすでに標準搭載されている。抖音であれ、電流小視頻であれ、どちらもARの壁紙がある。美図(メイトゥー)にもまたARの特殊効果を主なセールスポイントとする「PartyNow」という名のアプリケーションがある。網易戯精がさらに高い理想とするのは、「95年以降生まれのクリエイティブショートMVコミュニティ製品」となることである。この会社は一貫してコミュニティ製品のイメージ形成に長けており、網易雲音楽であれ、軽博客(Light Blossing)のLOFTER(ロフター)であれ、いずれも熱心な支持者がいる。ただし、網易戯精がコンテンツコミュニティという目標に達する前に、ショートMVレースの消耗戦と強い運営特性は、どちらもこの創設チームが乗り越えなければならないハードルなのである。

それから網易とほぼ同時期に参戦したのはアリババだ。一か月前、アリババ系列のショートMV製品「電流」はすでにアンドロイドやアップルストアにリリースされ、開発者の欄には優酷(ヨウク―)が掲載されていた。

今年6月初め、MCNは電流のショートMVのため達人を募集した。36Krが入手した達人の募集要項によると、達人のランクによって、二種類の待遇があり、基本給800元(13000円)+補助800元、あるいは基本給1500元(24000円)+補助800元である。

募集したグループのなかで、募集者が繰り返し強調したのは電流が出す補助の力である。「製品は内部試験中、現在の達人のハードルは低い、合格率は90%で、動画の投稿は一本100元(1620円)」

コンテンツの全体的スタイルからみると、電流は音楽の重視とコンテンツのネタ化を含めてより抖音に倣っている。抖音で流行った「海草ダンス」と「猫みたいに鳴いて」にそっくりなコンテンツを探すことができ、インターフェースだけを見ると電流と抖音は区別しにくい。

オペレーション上でも電流は抖音を真似していて、達人はフォーム上で抖音のID・スタイルを明記しなければならず、さらにはいいねもコメントもないものは移動できることを明記している。このほか、電流が請け負った別の業務は優酷の番組のマーケティングをサポートすることである。「#這就是対歌(Sing Out)#」「#触電世界杯(Shock World Cup)#」など話題のセットアップが優酷のトップコンテンツと関連する。「創造101」(プロデュース101)をしている最中に、微視も騰訊視頻(V.QQ.COM)と各種番組リソースをシェアする必要があるのと同様である。

アリババにとっては、抖音と8割方同じ製品を提供するだけでは、当然不十分である。優酷以外では、淘宝(タオバオ)もeコマースで流行形成の方向に重点を置いたショートMVアプリを準備中で、早くも今年5月には既にニュースが伝わった。ただ実際のリリース時期はずっと延期されている。

ショートMVはハードな戦いであり、明らかに想像しているよりも戦いづらい。

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