飲食店にも無人化の波、中国企業が「料理自販機」展開
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美団点評(Meituan-Dianping)、今日頭条(Toutiao)が出資する飲食業経営者向けメディア「餐飲老板内参」によるレポート「中国飲食業報告2018」によると、中国の飲食業界の2017年の売上高は3兆9000億元(約63兆円)だった。大手上場飲食企業の多くが惣菜や弁当などの小売事業に注力し、例えば中国の老舗レストラン広州酒家では、売上高の40%がこうした事業から来ている。
2017年の1年間、中国では新たに311万軒の飲食店が開業したが、閉店した店舗数もその91.6%に上る。飲食店の「平均寿命」は508日だ。また、出前サービスでは配送手数料の値下げ競争が落ち着き、注文1件につき7~10元(約110~160円)の配送コストがかかる。客単価30元以下では採算が取れない状況となっている。
飲食業界の競争激化を背景に、各社は小売りのチャネル拡大や新業態の創出を模索している。

その中で注目されるのが、「食品自販機」だ。「宅人私厨」は、大手飲食ブランドに食品自販機の販売と運営サービスを提供する。同社は低価格で自販機を売り、その運営から利益を得るビジネスモデルを想定している。また、自社でも各社の人気商品を集めた自販機を展開する。富士氷山に製造を委託した自販機に、自社のソフトウェアを実装する。
同社の食品自販機は現在数十台が稼働している。1台に6品目、50~60食を収容できる。客単価は14~15元。1日の販売数は平均20~60食で、1日に1回、商品補充を行う。
各社の工場で生産した商品は夜間に冷蔵物流で運ばれ、自販機に補充される。配送はメーカー各社か、宅人私厨が委託した業者が行う。商品は0~4℃で保存され、オゾン殺菌を施すことで損失率を7%に抑えている(業界基準は10%以下)。顧客が商品を注文すると、自販機に内蔵された電子レンジで加熱して提供する。加熱時間は30秒~2分だ。
現在、亜恵美食、台湾大成家など十数社と提携している宅人私厨は、今後1年で自販機500台の設置を目標としている。
