ソフトバンクとTPGが中国スタートアップ向けVC設立。「AI分野のアリババ」育成

世界の2大投資機関、ソフトバンクとTPGキャピタルは25日、3億ドル(約330億円)を出資し、中国のスタートアップに投資するベンチャーキャピタル(VC)を設立すると発表した。

両社はヤフー、アリババ、滴滴出行(DiDi Chuxing)、Airbnb、Spotify(スポティファイ)、McAfee(マカフィー)、CAAなど世界の名だたるメガベンチャーに出資している。

中国のVC投資は、景気がいいとは言い難い。景気の減速で、VC内のリストラや投資縮小の動きが強まっている中でのVC設立について、TPG中国区管理パートナーの孫強氏は「天の時、地の利、人の和がそろった」とコメントした。

孫強氏はTPG中国のトップについて1年。それまでは外資系投資ファンドのウォーバーグ・ピンカス・ジャパン・リミテッドで20年、敏腕を振るった。

TPG中国区管理パートナー孫強氏

2015 年には起業し、農業用地の改良事業を手掛けていたが、資金繰りなどに苦労し、TPGに転職した。

孫強氏は自身の起業経験から、「個人の力量では巨額の資金や資源を必要とする、有益な事業を継続することは難しい。変革やイノベーションを支えるプラットフォームが必要だ。自身は投資の世界に戻るのではなく、プラットフォームを活用して、起業を継続する心づもりだ」と考えている。

孫強氏はまた「ソフトバンクとのVC設立は、起業リレーの最初のバトンだ。創業間もない起業の成長を助け、さらに大きな資金獲得につなげる役割を果たす」と述べた。

一方のソフトバンクは、2000年から中国で投資をしており、シード、成長期、出口など全面的な投資体制を築いている。だが同社は、中国のAI分野の投資で、目立った成果を上げておらず、今回のVC設立で、「AI分野のアリババ」を生み出そうとしているようだ。

最近ではソフトバンク・ビジョン・ファンドが今年7月、顔認識技術の商湯科技(SenseTime)に10億ドル近い出資を実施。中国のAI分野では史上最高額の投資として話題を呼んだ。
(翻訳・浦上早苗)

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