出前アプリ餓了麼CEO「市場シェア50%」目標。アリババ傘下入りで美団猛追
中国のフードデリバリー業界が白熱している。最大手の一つ美団点評(Meituan-Dianping)が20日に香港上場を果たしたばかりだが、餓了麼(ele.me)も、顧客獲得や新規提携事業で猛追する。餓了麼CEOでアリババグループ副総裁を兼任する王磊(ワン・レイ)氏が36Krの取材に応えた。
餓了麼がアリババグループの完全子会社となって5カ月。新小売り(ニューリテール)事業で両者の提携が進んでいる。最近の主な状況を以下にまとめた。
7月、餓了麼に30億元(約500億円)が投入され、月間アクティブユーザー30%増を達成した。業界内では最大の成長率だ。
8月、アリババグループと会員システムを相互連携したことで、餓了麼のVIP会員が急増。わずか1日で7月の新規会員獲得数と並んだ。
9月、デリバリー事業でスターバックスと提携をスタート。年内にも相互の会員システムを連携する。
アリババ傘下の金融サービス、アントフィナンシャル(螞蟻金服)との提携をスタートして10カ月で、40万の飲食店で150億元のオンライン決済を行った。
餓了麼は業界シェア50%獲得の目標を掲げている。王磊氏によると、短期~中期の達成を目指しており、競合の美団についても「単独で挑むより、競争相手がいた方が成長は速い」と歓迎する。「現在の市場はまだ成長段階であり、リターンを得る段階ではない。一定規模の市場と需要があれば、各社による資金投入合戦も無駄ではない」と説く。
飲食業界全体から見ればフードデリバリーは成長株のビジネスだが、その市場浸透率はまだ10%に過ぎない。まずは多くの飲食店を引き込むことが先決だ。
また、配送事業では、アリババグループの新小売事業を餓了麼のプラットフォームへ導入するかたちで、直近の四半期で2期連続50%前後の成長を達成した。受注件数全体の10%はアリババ系列のサービスから流入している。さらに、全国1000店以上のスーパーを顧客とする傘下の配送サービス「蜂鳥配送」を年内にもスピンアウトさせ、アリババグループの新小売事業を全面的にバックアップする予定だ。
アリババグループは餓了麼の株式を保有する生活O2Oサービス持株会社を新たに設立し、40億ドル(約4500億円)以上を調達する見込みと36Krでも報じている。これは先日、美団が香港上場した際の調達額と同規模だ。アリババグループは引き続き出資者を募っており、今後も新たな出資者が参加するとみられる。
新会社は同じアリババグループ傘下で生活関連サービスを展開する口碑(koubei)の株式も保有することになり、餓了麼と口碑の2ブランドは主要顧客を対象にサービス提携の道も探っていく。また、王磊氏は、異業種企業の買収計画については否定した。現段階では上場計画もないという。
(翻訳・愛玉)