チャイナユニコム、次世代通信5Gで勢力図を塗り替える?
中国3大通信キャリアの中国聯通(チャイナユニコム)、中国電信(チャイナテレコム)、中国移動(チャイナモバイル)の第3四半期決算が出揃った。
中国聯通は1―9月期決算で、売上高が前年同期比4.8%増の2197億1200万元(約3兆5600億円)、純利益87億8000万元(同116.6%増)。携帯電話基地局の運営企業である「中国鉄塔(チャイナタワー)」のIPOによって生じた利益を差し引いても、純利益は同79.6%増となっている。中国電信はそれぞれ2849億7100万元(同3.6%増)、190億3400万元(同2.7%増)だ。
両社の堅調な業績に対し、中国移動は2014年以来初の減収となり、売上高は5677億元(同0.3%減)。、市場競争の激化、通信量の低下、国内データローミング費の廃止などが業績に影響を与えたと報告している。純利益は950億元で、同3.1%増であった。
こうして見ると、中国聯通の業績が特に伸びており、中国移動、中国電信との差は依然として少なくないものの、確実に縮小している。昨年の1─9月期決算では、中国聯通の純利益は中国電信の22%程度しかなかったが、今年は46%に達している。
中国聯通は昨年から、データ通信プランにおいてライバル2社よりも積極的なアクションを起こしてきた。同社はデータ通信無制限プランをいち早く導入、もっとも多くの4Gユーザーを獲得することに成功している。もちろん、この状況を中国移動と中国電信が黙って見過ごすはずはない。両社も今年5月にデータ通信無制限プランを導入しており、中国聯通の優位性は今後長く続かないものとみられる。
5Gで一歩先を行く中国移動
今後、通信キャリア業界の勢力図を大きく変えていきそうな要因が、次世代通信である5Gだ。5G時代の到来は3社にとって好機であり、また、新たな試練でもある。新時代の到来を3社ともポジティブにとらえているが、現時点でスタートダッシュに成功しそうなのは中国移動だ。
中国移動は2020年には全ての通信サービスを5Gにすると発表しており、これは中国聯通や中国電信の計画よりも早い。中国移動の計画では、今年第3四半期には5都市で5G試用ネットワークを建設し、2019 年第3四半期までには5Gの商用化をスタートさせるとしている。
一方、中国聯通と中国電信も盛り返しに躍起になっている。特に中国聯通は4Gにおいて苦汁をなめさせられた経験から、同じ失敗を繰り返すつもりはなさそうだ。同社は北京を5G試用ネットワーク建設の重要都市に定め、2022年に開かれる北京冬季五輪では通信サービスにおける公式パートナーになっている。中国電信は雄安、深圳、上海、蘇州、成都、蘭州の6都市を5G試用都市に選出し、雄安にはすでに5G試用ネットワークを建設済みだ。
いずれにせよ、5Gはいまだ試用段階にあり、各通信キャリアの業績にも影響してくる。長期的な発展を実現するためには、競合他社よりもいち早く5G環境を整え、ユーザー向けにサービスを拡充していくことが必要不可欠であろう。
(翻訳・飯塚竜二)