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機能性食品ブランド「山海植物」は2021年に設立され、テクノロジーを活用して生産した食べやすくおいしいおやつで健康のニーズに応えている。現在は酔い覚ましゼリー、低カロリーで満腹感が得られるゼリー、コラーゲンゼリーの3種類を販売している。1箱200gで価格は69元(約1400円)前後だ。
酔い覚ましゼリーは同社の最初の製品で、飲み会や接待などのシーンでの利用を想定している。消費者は効果の有無がすぐに分かり、効果があればリピート購入が期待できる。
創業者の程開明氏は「現在は飲める酒の量を増やす商品はない。飲める量は遺伝子で決まっており、アルコールを代謝するアルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素が体内にどの程度あるかによる。市場で販売されている酔い覚ましの薬は、肝機能を高め肝臓の代謝を上げて素早くアルコールを分解するものが多い。しかし、2つの問題がある。成分の濃度が不十分であれば酔い覚ましの効果が出にくいことと、酔い覚ましの薬は発ガン物質であるアルコールには作用しないため、本質的には肝臓がアルコールを代謝することに変わりなく、やはり肝細胞を傷つけることになる」と話す。
酔い覚ましゼリーの原理は、特殊なハイドロゲルの構造を利用したものだ。消化管全体で直接アルコールの分子を吸収して便と共に排出し、血液を通して肝臓に入るアルコールを減らすことで酔いを和らげ肝臓の負担を軽減する。この技術は特許出願中で、雄のWistarラットに53度の酒を飲ませる実験では、ゼリーを摂取したラットの平均血中アルコール濃度は、ゼリー未摂取のラットの47.3%だった。しかも、ゼリーは水に比べてアルコールとの親和性が高くアルコールを吸着しやすい。液体クロマトグラフィー(物質を分離させる技法)で、ゼリー10gで5.5gの純アルコールを抽出できることが分かった。
低カロリーで満腹感が得られるゼリーは、オオバコの種皮、シロインゲンマメの粉、チアシードなどの原料が吸水により膨張する特性を利用し、満腹感を感じて摂取カロリーを減らすほか、膨張する過程で腸のぜん動運動を促し便秘を改善する。ゼリー1本のカロリーは38キロジュールで、リンゴ8分の1個に相当する。主な原料は水を加えると体積が10倍以上になる。
コラーゲンゼリーの主成分は人体が直接吸収できるコラーゲンペプチドだ。
山海植物の研究開発の方法は、例えばダイエット、不眠などの特定の問題に対して食品添加に適した成分、原料あるいは方法を探してから、ゼリー、グミ、飲料などの製品形態、主要成分の濃度および他の材料を決定する。初めての製品ラインナップである3 つのゼリーは、開発に半年程度を要した。
現在は、不眠改善、脳の活性化、尿酸降下の機能性食品や低ナトリウム塩代替品などを開発中だ。
一部の機能性食品はOEM生産しており技術的優位性が高くないとされているが、山海植物は原料工場と協力して前処理を行ったプレミックス(調整済み材料)を生産し、その後OEM工場で混合・加工しているほか、研究開発や生産技術の特許により製品の強みを強化している。
販路は、オンラインでは主にアリババ傘下のECモール「天猫(Tmall)」、中国版TikTok「抖音(Douyin)」のO2Oマーケティングツール「抖店(Doudian)」、中国EC大手「京東集団(JDドットコム)」で、実店舗では上海などの大都市のバー、カラオケ店、高級レストランなどだ。酔い覚ましゼリーの知名度を高め、販売代理店を通して全国各地で販売する。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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