注目のベンチャー企業〜2019年5月〜

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注目のベンチャー企業〜2019年5月〜

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注目ベンチャー投資

5月11~17日に実施された資金調達は62件。ハードウェア、地域密着型生活関連サービス、ヘルスケア、企業向けサービス分野の企業が多かった。ヘルスケア分野で数億元(数十億円)規模の資金調達が2件あったほか、ハードウェア分野で半導体製造の「南芯半導体科技(SOUTHCHIP Semiconductor Technology)」がシリーズBで1億元(約16億円)弱を調達した。公開資料に基づき、資金調達を行った企業の業種やフェーズを集計してグラフにまとめた。

重要な資金調達案件

ハードウェア:AR(拡張現実)関連が再び活発化

「深慧視科技(SMARTEYE TECH)」
「高速、高画質3Dビジョン」に関する製品開発とソリューション提供を行うハイテク企業。プレシリーズAで数千万元(数億円)を調達した。出資者は「聯想創投(Lenovo Capital and Incubator Group)」

「霊犀微光科技(LINGXI AR)」
ARディスプレイ向け光導波路モジュールメーカー。シリーズA+で「舜宇V基金(V FUND)」などから数千万元(数億円)を調達した。

医薬:活発な資金調達続く、数十億円規模の案件が多数

「曜影医療(SinoUnited Health)」
医療サービス会社。シリーズBで1億元(約16億円)弱を調達した。出資者は「啓明創投(QIMING VENTURE PARTNERS)」。

「葆元生物医科技(AnHeart Therapeutics)」
臨床試験に特化したバイオテック企業。シリーズAで「徳誠資本(DECHENG CAPITAL)」から約1億元(約16億円)を調達した。

企業向けサービス:政府系ファンドも出資

「小熊U租(LITTLE BEAR RENTAL)」
オフィス用IT関連設備レンタル企業。シリーズBで政府系ファンド「国家中小企業発展基金(National SME Development Fund)」などから数億元(数十億円)を調達した。

「火眼智能(VISUALDEEP)」
AIを活用した携帯型映像分析機器を手がける。シリーズAで4000万元(約6億4000万円)を調達した。出資者は台湾の上場企業。

交通・モビリティ:自動運転関連に引き続き注目

「新石器(NEOLIX)」
自動運転車メーカー。シリーズAで「雲啓資本(YUNQI PARTNERS)」などから1億元(約16億円)近くを調達した。

ベンチャー投資関連ニュース

■米テスラによる電池開発会社マクスウェルの買収完了
ブルームバーグによると、米電気自動車大手テスラによる米電池開発会社マクスウェル・テクノロジーズの買収が完了した。買収提案の期限を5月15日に迎え、株式交換が実行された。買収額は2億3500万ドル(約258億円)。

■米アルタバがアリババ株売却へ 全保有株売却の可能性も
中国EC大手アリババの大株主だった米アルタバ(旧・米ヤフー)が、5月20日よりアリババの米国預託株式(ADS)の売却を開始すると発表した。同社はすでに解散することを発表しており、アリババADS売却は解散手続きの一環だとしている。

■京東物流が新寧物流に約60億円出資、コネクテッドカーのビッグデータ応用プラットフォーム構築へ
「京東物流(JD Logistics)」は5月13日、「新寧現代物流(Xinning Modern Logistics)」に対する総額3億7600万元(約60億1600万円)の戦略的投資を完了した。コネクテッドカーのビッグデータ活用プラットフォーム構築などの分野で緊密な協力関係を進める。

■北京聯通:5Gの試験的商用サービス、近く開始へ
中国通信大手の中国聯通(チャイナユニコム)北京支社(北京聯通)が、5Gの試験的商用サービスを北京市で近く開始することを明らかにした。

■滴滴とBYDが共同開発した自動運転車、AI製品博覧会で公開
配車アプリ大手「滴滴出行(DiDi Chuxing)」と大手自動車メーカーBYD(比亜迪)が共同開発した自動運転車が5月9日~11日に蘇州市で開催された「AI Expo 2019」で公開された。上部に6台の高画質カメラと米ベロダイン製のレーダーを搭載し、BYDのバッテリーEV(BEV)「秦」がベースとなっている。

興味深いプロジェクト

「青苔行星(PLANET GREEN)」
2018年10月に深圳市に1号店がオープンしたベジタリアンレストラン。以来、口コミサイト「大衆点評」の深圳市ベジタリアン部門で常に1位を獲得している。客単価は平均120~150元(約1920~2400円)。

「猴子的救兵(REINFORCEMENTS OF THE MONKEY)」
有名卓球選手の張継科氏が創業。フルーツと組み合わせた「新型茶飲料店」で、今年3月に加盟店募集を開始し、これまでにすでに300店近くと契約した。1号店が5月に深圳市でオープンしている。

「仙途智能(Autowise.ai)」
2017年に設立され、現在は主に自動運転清掃車向けソフトウェアとハードウェアのソリューション開発を手がける。同社が開発し、独リサイクル大手ALBAと共同でテストを行った自動運転清掃車が今年3月、ヴィルヘルムスハーフェン港で試験運行を開始した。

「物聯鎖科技(Nokelock)」
2015年に設立され、スマートロックを手がける。リバースチャージ技術で特許を取得し、「無電源」を実現している。2018年の売上高は1億元(約16億円)を超えた。

「INX戯精学院(INX Academy)」
2017年に設立された観客参加型劇場で、主に体験型演劇(イマーシブシアター)を手がける。観客は着席して鑑賞するだけでなく、入場前に自身が演じる役の情報を受け取り、衣装に着替え、役者に混じって演技し、劇の方向性を決定づける。

「安太医(antaiyi)」
「男性機能改善用漢方スプレー」を中心とするブランド。先日、性的技巧に関する21日間の教育プログラムと性機能改善スプレーを組み合わせた新商品を発売した。

「芯合科技(Xinhe Technology)」
産業分野のスマート化、自動化ソリューションを手がける。中核技術であるアルゴリズムを用いた産業用ロボットにより、溶接・塗装などの自動化を実現。鋼構造や水力発電用設備、電気機械など大型産業機械分野で複数の顧客と契約している。

「霍曼科技(Homerun technology)」
AI搭載製品の自社開発に注力しており、主にペット用の自動給餌器、自動給水器、電動スマート玩具を手がける。価格はそれぞれ599元(約9600円)、199元(約3200円)、128元(約2000円)で、ミドルレンジからハイエンドの価格設定となっている。

「哈特瑞姆医療集団(Heart Rhythm Care Group)」
2015年5月設立。心臓疾患分野で中国トップの専門医集団。北京市の大型医療機関6院と7人の一流専門医が共同で立ち上げた。専門的多職種チーム(MDT)を活用し、患者の病院と医師に対する信頼感を醸成することで、患者のロイヤルティ向上につなげている。

「頂象技術(Dingxiang Technologies)」
詐欺対策など、データセンターのリスク管理サービスを企業向けに展開する。システム+戦略+データを組み合わせることにより、企業がデータセンターのリスク管理体制を確立できるよう支援している。顧客は主にインターネット、金融関連企業。
(翻訳・池田晃子)

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