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中国の金融監督当局は7月7日、アリババグループ傘下の金融会社、アント・グループに違法行為があったとして、71億2300万元(約1400億円)の罰金(違法収益の没収を含む)を科したと発表した。
過去数年間にわたり、コーポレートガバナンスや消費者保護、銀行保険業務、決済業務、マネーロンダリング(資金洗浄)などに関する違法行為や違反行為があったことが理由だという。当局はまた、アント・グループが運営していたオンライン共済保険「相互宝」の事業を完全に閉鎖し、法に基づいて消費者の利益を補償するよう求めた。
アントは同日、2020年から金融監督当局の指導の下で進めてきた各項目の是正措置は完了したとした上で、今回の当局の処罰を真摯に受け止め、さらなるコーポレートガバナンスの向上に取り組んでいく方針を明らかにした。
同社は7月8日、取締役会の承認を得て、株主総会で自社株買い計画を提案したと発表した。国内外の投資機関をアドバイザーとして決定した評価額約5671億元(約11兆円)を基準に、全株式の最大7.6%を買い戻す方針だという。同社が20年に上場計画を発表した際の評価額は3150億ドル(約45兆円)だった。今回の評価額は当時の25%に下落している。
アリババグループは現在、アントから提案された自社株買い計画への参加を検討中だという。
*2023年7月10日のレート(1元=約19.8円 1ドル=約143円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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