“脱日本化”進む中国雑貨チェーン「名創優品」が好業績、世界における店舗数は6000店を突破

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中国の大手雑貨チェーン「名創優品(MINISO、メイソウ)」が好調な業績を維持している。株価は今年に入ってからこれまでに162%値上がりした。

生まれも育ちも中国ながら、初期には日本ブランドを装っていたため厳しい批判にさらされた名創優品だが、2023年3月までに全て「脱日本化」するとの声明を発表。世論の反発で国内事業が一時的に低迷していたものの、コスパの高い商品や各地域に合わせた商品開発、積極的なグローバル展開の結果、名創優品の事業は確実に拡大している。

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同社がこのほど発表した2023年7-9月期決算によると、売上高は前年同期比37%増の37億9000万元(約800億円)で、四半期の売上高では過去最高となった。中国国内売上高は24億9000万元(約520億円)で、同35%増、海外売上高は13億元(約270億円)で、同41%増だった。粗利率は41.8%と初めて40%を超え、前年同期より6.1ポイント増加した。非国際会計基準(non-IFRS)ベースの調整後純利益は6億4000万元(約130億円)、前年同期比54%増となった。

全店舗数は2023年9月末時点で6115店、うち国内店舗は3802店で純増数533店、海外店舗は2313店で純増数286店だった。

海外の大型店舗の業績が海外売上高を押し上げるエンジンとなった。代表取締役兼CEOの葉国富氏は「超大型旗艦店があって初めて消費者にブランドを強く印象付けることができる。大型店舗は大きな業績を生む」と過去に語っている。

名創優品はこの数年で「10元ショップ」という位置づけではなく、キャラクターとのコラボで人々に知られるようになった。葉CEOが、商品を購入することで得られる幸福感や満足感に重きを置く「趣味消費」というコンセプトを打ち出してからは、米漫画出版社マーベル、ディズニー、NBA(全米バスケットボールリーグ)や故宮博物院などとの大型コラボを実施している。

世界の消費市場が再編段階に突入しているなか、名創優品は低価格戦略や急速な店舗展開、コラボ商品のおかげで、流れに逆らって急成長した数少ないブランドとなった。

*2023年11月22日のレート(1元=約21円)で計算しています。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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