テンセントも支援の小売DX「DMALL」が香港上場へ、売上高拡大も赤字体質に課題

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小売企業のDX(デジタル変革)を支援するSaaS企業「多点(DMALL)」がこのほど、香港証券取引所の上場審査を通過し、目論見書を更新した。米コンサルティング会社フロスト&サリバンの資料によると、DMALLは2023年の売上高と流通総額(GMV)の双方で、中国最大の小売DXソリューションプロバイダーとなっている。

DMALLは2015年、小売大手の物美集団(Wumart Group)の創業者で「中国スーパーマーケット業界のゴッドファーザー」と呼ばれる張文中氏によって設立された。主に小売、電子商取引(EC)およびマーケティング・広告向けのサービスクラウドを提供し、顧客企業の運営、マーケティング、販売能力の強化に注力する。

同社はこれまで3回の資金調達を実施し、IDGキャピタルや騰訊控股(テンセント)聯想集団(レノボ・グループ)、興業銀行(Industrial Bank)などから計7億ドル(約1100億円)余りを調達している。

DMALLの売上高は増加し続けているが、依然として黒字化には程遠い。2021〜23年の純損失額は計34億元(約710億円)に上る。24年1~6月の売上高は前年同期比22.9%増の9億3900万元(約200億円)、純損失は4億8200万元(約100億円)だった。

*1ドル=約154円、1元=約21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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