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米電気自動車(EV)大手のテスラが、中国市場向けに「モデルY」と「モデル3」の装備を簡素化した低価格版2車種の開発を進めていることが分かった。コードネームはそれぞれ「D50」と「E41」。関係者によると、いずれもすでに検証・テスト段階に入っており、量産開始は2026年半ば以降になる見通しだという。36Krはテスラに事実確認を求めたが、記事執筆時点で公式な回答は得られていない。
テスラは10月7日、北米市場でモデルYとモデル3の低価格版を発売すると発表した。いずれもフロントのライトバーが廃止され、電動調整式だったシートやサイドミラーが手動調整式となるなど、20種類余りの装備が削減または簡素化された。価格はモデルYが3万9999ドル(約610万円)、モデル3が3万6990ドル(約560万円)と現行モデルとの価格差は5000ドル(約76万円)程度となっている。
テスラは今後数年間、現行モデルの装備を簡素化した低価格版を打ち出し、そのブランド力を生かして新たな需要の掘り起こしを狙う考えだとみられる。
その一方で、テスラは8月19日に中国で6人乗りSUV「モデルYL」を発売、9月2日に納車を開始した。価格はモデルYとモデルXの中間の33万9000元(約710万円)からで、モデルYと比べ全長が179mm、ホイールベースが150mm延長されている。快適性への評価は賛否あるものの、モデルYLの投入をきっかけに、テスラ中国の9月の月間販売台数(輸出を含む)は9万812台となり、今年に入って最高を記録した。モデルYLの販売は好調で、現時点で2カ月の納車待ちとなっている。
中国のEV市場では現在、各メーカーが価格や装備、技術的優位性をめぐって激しい競争を繰り広げている。テスラの「減装・低価格」戦略が中国市場で成果を上げられるかは不透明だ。
*1ドル=約152円 1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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